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2022.07.06
急須があれば、味わい広がる。お茶農家さんに習う、煎茶の美味しい淹れ方-part1-
健康にもよくて、美味しい緑茶を毎日楽しみたいけれど、淹れるのが面倒…という人は多いはず。そこで煎茶専門店を営み、お茶農家の2代目もある松本さんに、手軽で煎茶の美味しい淹れ方について教えていただきました。第1回は、これさえ押さえておけばという淹れ方のコツについて。松本さんのお店「mirume深緑茶房」では、スタッフの方が煎茶の淹れ方についてレクチャーしてくれ、急須を使って自分で淹れることができます。気軽に毎日煎茶を楽しんで欲しいという思いを形にしたお店には、お茶を楽しむヒントが満載です。
煎茶を淹れる道具、用意するものについて
少し多めに茶葉を入れ、氷に注ぐことでアイスで楽しむことも。水出しとはまた違った味が楽しめます
まずは美味しい煎茶を淹れるにあたって、これだけは用意しておいたほうがよいというものについて。松本さんのお店でも、美味しい淹れ方を体験して欲しいと、煎茶をオーダーすると煎茶を淹れる道具とが用意され、自分で淹れることができます。 そこに並んでいるのは、1人用の急須のほか、湯呑、湯冷まし用の湯呑、砂時計。湯冷ましは1杯分の湯量を計るのと、湯温を調節するためのもの。ここに熱湯を入れ、1分半ほど待つと70度ほどになるそう。湯の温度はお茶の味わいを引き出すポイントになります。
二煎、三煎と楽しめる煎茶は、飲む人数に合わせた急須を選ぶことも大切。写真はどちらも一人用
最後の一滴までしっかり落とすことも美味しく楽しむための秘訣
煎茶のための湯の温度、抽出時間について
実際に淹れるときにお茶の味わいを引き出すポイントとなるのが、湯の温度と蒸らし時間。「湯温は高いほどそして蒸らし時間が長いほど渋みが出やすくなるので、茶葉の特徴に合わせて微調整しています」。例えば比較的味が出やすい深蒸し煎茶は一煎目は70度の湯を入れ1分の蒸らしで。二煎目は75度ですぐに、三煎目は熱湯ですぐに注ぎます。
急須で淹れて氷に注いだ1煎目が右、2煎目が左。色はもちろん、味わいも変化していきます
毎日の暮らしに、ふくよかな味わいを持つ煎茶を
好みの味は人それぞれ。淹れ方のコツはありますがあとは自分の好きな淹れ方で、毎日楽しんで欲しいという松本さん。「mirume深緑茶房」で販売している、深蒸し煎茶は、普通煎茶とかぶせ茶をブレンドしてあり、味の奥行き、バランスを追求。常時6種類以上の煎茶があり、それぞれの茶葉におすすめの湯温、蒸らし時間を案内するカードを添えています。それは作り手が理想とする味わいを引き出すためのレシピ。ぜひこれを参考に、ゆったりと煎茶を淹れる時間を楽しんでみてくださいね。
松本さんが案内する、煎茶のペアリング紹介記事はこちら
mirume深緑茶房
ミルメシンリョクサボウ
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田口真由美
Writer
田口真由美

好物は古いものと発酵したもの。名古屋を拠点に町や人、美味しいものを訪ねる日々を過ごしています。
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