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2022.08.20
路地歩きの楽しい鎌倉で見つけた♪静かな住宅街にたたずむ日本茶と和菓子のお店「茶房 湖湖」
閑静な住宅街の細い路地を進んだ先にある「茶房 湖湖」は、手づくりの上生菓子やわらび餅など季節の和菓子と一煎ずつ丁寧に淹れる日本茶でのんびりくつろぐことのできるお店。知る人ぞ知る隠れ家のような雰囲気も漂い、引き戸を開けるとカウンターの中から店主が温かく迎え入れます。鎌倉に多い細い路地歩きを楽しみながら、一息ついてはいかがでしょうか。
鶴岡八幡宮に近い住宅街にたたずむ一軒家
鶴ヶ岡八幡宮から徒歩約3分
鶴岡八幡宮の東門にあたる東鳥居のある地域は、鎌倉時代に政治を行っていた御所の大蔵幕府や御家人の屋敷が建ち、武家政治の中心になっていたと伝えられています。路地が多く中世の歴史に想いを巡らせながら歩くのには楽しく、今は閑静な住宅街が広がります。そんな静かなエリアの路地にたたずむ「茶房 湖湖」は、お店の前の控えめな看板が目印です。
お茶の香りで気分もなごむ和風のしつらえ
4席だけの特別感のあるカウンター
一枚板のカウンターのある店内はしっとりとした落ち着きがあり、縁台や障子など木の温もりも伝わる和風の空間です。茶香炉からはお茶の香りがほんのりと漂い、大きな陶器の菓子鉢を白メダカが泳ぐ水鉢に仕立てた窓辺の風情は日本の情緒も感じられる古都らしいお店です。

(左上)落ち着いた和風の雰囲気(右上)趣のある看板(左下)柵の横の蹲(つくばい)にも睡蓮の中を白メダカが泳ぐ(右下)階段の横が入口
素材にこだわった季節感いっぱいの和菓子
取材時の上生菓子は夏らしい「あさがお」(300円)※上生菓子は用意のない時もあり
和菓子はすべて店主の手づくりで、定番の「豆寒天」をはじめわらび餅や羊羹など5種類ほどが用意されています。季節にあわせて2週間おきに内容がかわり、お正月の花びら餅にはじまり春は桜餅や柏餅、夏の水羊羹、秋は栗やサツマイモのお菓子などのほか、タイミングがよければ上生菓子に出会えることも。練りきりの桜やアジサイ、玉菊など豊かな日本の四季を感じる和菓子はとてもあでやかです。和菓子は持ち帰りもでき、どれにしようか迷ったときはテイクアウトにする人も多いのだそう。
二煎、三煎と心ゆくまで味わう煎茶
「煎茶と南風」(800円)
お菓子と一緒にいただく日本茶は煎茶とほうじ茶から選びます。静岡県産の高級煎茶はかわいいガラスの急須に入っていて、お湯を注いで待つこと1分。一煎目を味わったら、二煎、三煎とお湯を足しておつづきが楽しめます。 取材時には金粉を贅沢にちりばめた錦玉羹とラム酒を効かせた水羊羹の2層が涼し気な和菓子「南風」とセットにしていただきました。大きくカットされていて食べ応えも十分です。
鎌倉の銘茶といわれる豊潤な香りのほうじ茶
「ほうじ茶と柚子わらび餅」(800円)
ほうじ茶は鎌倉で古くから親しまれている枝村園で焙煎した茶葉で、豊かな香りと共に味わいます。急須も日本各地の産地でつくられる作家さんの作品を使っていて、どっしりとした赤い急須は南部鉄器に漆塗りをほどこした根来塗りと伺いました。お菓子の器や湯呑もステキで、それぞれの由来をカウンター越しに気さくな店主から聞くのも楽しいひとときです。 オーダーしたわらび餅も自家製柚子ペーストを練り込んで柚子シロップに浮かべた夏らしい風合い。わらび餅も季節ごとに姿を変え、鎌倉の四季を感じながら楽しめますよ。
昔から親しんできた食材のスッキリした甘みの氷菓子
紫蘇のあざやかな赤色が印象的「かき氷 赤紫蘇」(500円)
お店がオープンするのは午後からで、ちょうど鎌倉を散策して一息つくのにもおすすめです。夏の暑い時期は、柚子や梅、赤紫蘇といった和風の素材を使った自家製シロップのかき氷も登場します。自然豊かな鎌倉の四季を感じてのんびりくつろいでくださいね。
茶房 湖湖
サボウ ココ
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高橋茉弓
Writer
高橋茉弓

おやつの時間を何よりも大切にするライター&カメラマン。波の音とカフェがあればそれで幸せ。
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