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2024.03.09
京都で行きたいお花見穴場スポット10選~桜のトンネルから日本庭園に映える桜まで~
美しい風景や特別な体験を求めて多くの人が集まる古都・京都。桜の季節はため息の出るような美しさに包まれます。多くの人が旅のお目当てにする有名な桜の名所も数え切れないほどありますが、今回はゆっくりお花見できるスポットをまとめてご紹介。小さな寺社から水辺まで、心癒やされる場所と合わせてゆったり楽しんでくださいね。
鮮やかなピンクのしだれ桜に包まれる「水火天満宮」
さまざまな桜を楽しめる小さな名所「雨宝院」
山門や建物、庭園との競演もすてき♪「総本山 本隆寺」
華やかさと静けさが同居する古刹「妙心寺 退蔵院」
明治から続く水路を桜が彩る「琵琶湖疏水・山科疏水」
鮮やかなピンクのしだれ桜に包まれる「水火天満宮」
923年に醍醐天皇の勅願で建立された「水火天満宮(すいかてんまんぐう)」。菅原道真を祭神する日本で最初の天満宮で、水難火難除けの神さまとして親しまれています。 都を守るために菅原道真公の霊が降り立ったとされる「登天石」や、安産のご利益がある「玉子石」などがありますが、春の名物が紅しだれ桜。それほど広くない境内を包み込むように枝を広げて咲き誇る様子はとても美しく、写真を撮りに訪れる人も多い神社です。
水火天満宮
スイカテンマングウ
さまざまな桜を楽しめる小さな名所「雨宝院」

商売繁盛の神様として知られ、地元では“西陣の聖天さん”として親しまれている「雨宝院(うほういん)」。染め物が美しく仕上がる「西陣五水」のひとつ「染殿井」や、国の重要文化財に指定されている平安中期の「千手観音菩薩像」などの見どころがあります。 境内はこぢんまりとしていますが、桜の種類が多いのが魅力。本堂前のヤエザクラ「歓喜桜」や、黄緑色の花が咲く「御衣黄桜」、しだれ桜などが次々と咲き誇ります。
雨宝院
ウホウイン
山門や建物、庭園との競演もすてき♪「総本山 本隆寺」
同じく西陣エリアにある法華宗真門流の総本山「本隆寺(ほんりゅうじ)」。江戸時代に2度も大火に見舞われながら焼失を逃れたとこから「焼けずの寺」の異名を持ち、国の重要文化財「祖師堂」や、その内部の植物が描かれた格子天井など建物もすてきです。 本堂や祖師堂の近くを中心に境内に多く植えられたソメイヨシノや客殿近くの庭園のシダレザクラなど、たくさんの桜がいくつも塔頭を持つ広い境内に咲き誇ります。
総本山 本隆寺
ホンリュウジ
華やかさと静けさが同居する古刹「妙心寺 退蔵院」
京都でも屈指の大寺院「妙心寺」。広大な敷地に石庭で有名な「龍安寺」など、46もの塔頭を持ち、国宝や史跡名勝もある臨済宗妙心寺派の大本山です。 塔頭寺院のひとつで、塔頭の中でも長い歴史を持つ「退蔵院(たいぞういん)」は、花の名所として知られます。なかでも池泉回遊式庭園「余香苑」の紅しだれ桜は圧巻。約50年前に植えられた平安神宮の孫桜にあたる木で、石庭との競演も見事です。
妙心寺 退蔵院
ミョウシンジタイゾウイン
明治から続く水路を桜が彩る「琵琶湖疏水・山科疏水」
明治時代に琵琶湖の水を京都に引き込むために作られた「琵琶湖疏水」。難工事の末に完了した水路は今も京都市と大津市をつなぎ、日本遺産にも認定されています。 沿岸にはソメイヨシノを中心とする桜が植えられ、お花見の名所も多数。住宅街を流れる「山科疏水」のあたりは桜の下に菜の花も咲き、のどかで美しい春の景色を見せてくれます。沿岸をさんぽしならがら見ても、疏水船に乗って水面から見てもすてきです。
しだれ桜が美しい“出町の妙見さん”「本満寺」
室町時代の1410年に創建され、1539年から現在の地にある「広布山 本満寺(こうふざん ほんまんじ)」。天皇の勅願寺や徳川将軍家の祈願所としても栄えたお寺です。 江戸時代に庶民の間で広まった「洛陽十二支妙見めぐり」のひとつで、「出町の妙見さん」とも呼ばれて親しまれるこちら。近年は桜や牡丹、紅葉の名所としても有名で、樹齢90年のしだれ桜が元気に枝を伸ばします。
広布山 本満寺
コウフザンホンマンジ
酒蔵のまちの桜を川の上でゆったり愛でる伏見「十石舟」
豊臣秀吉がまちの基礎をつくり、かつては伏見城などが歴史の大舞台となった伏見。京の都を水運で支えた交通と流通の要でもあり、現在は酒造りで知られています。 そんな伏見らしい景色を川の上から楽しめるのが、江戸時代に酒やお米、旅客を運んだ「三十石舟」を復元した遊覧船「十石舟」。舟が運航する宇治川派流沿いには百数十本の桜が咲き、酒蔵や柳との競演をのんびりと眺めることができます。
十石舟
ジュッコクブネ
075-623-1030
運航期間中の10:00~16:00受付/月曜定休
https://kyoto-fushimi.or.jp/
(伏見観光協会:予約はこちらから)
桃源郷のような世界が視界いっぱいに広がる「原谷苑」
京都市北西部で、地元の名産・北山杉や桜、モミジ、京野菜などを育てる「原谷苑(はらだにえん)」。桜や紅葉の見ごろの時期だけ一般公開する、知る人ぞ知る名所です。 4000坪もの広大な敷地にしだれ桜や普賢象桜などさまざまな品種が咲き誇るこちら。つつじやしゃくなげなども咲き、別世界のような気分過ごせます。2024年は3月24日から4月25日(予定)まで「桜まつり」として一般公開。シャトルバスが運行する日もあります。
原谷苑
ハラダニエン
初めて見る桜にも出会える「京都府立植物園」
2024年に100周年を迎えた歴史ある植物園「京都府立植物園」。賀茂川のほとりにある24万㎡の園内に、約12000種類の花や木を展示しています。 約180品種500本の桜が咲き、品種数は国内最大級。正門の正面奥に広がる桜林や、北山門西側の桜品種見本園など、園内のあちこちでさまざまな桜を楽しめます。2024年3月23日から4月7日までは日没から21時まで、夜間開園と桜のライトアップも行われます。
京都府立植物園
キョウトフリツショクブツエン
賀茂川沿いに続く桜のさんぽ道「半木の道」
京都府立植物園のすぐ近くにも名所があります。賀茂川の北大路橋と北山大橋の間に800mほど、京都府立植物園沿いに続く散策路「半木の道(なからぎのみち)」は、八重紅しだれ桜の名所。70本以上がトンネルをつくるように咲き誇ります。 ふだんから、地元の人がさんぽやジョギングのコースとして親しんでいるこの道。すぐ近くを流れる賀茂川のせせらぎを聞きながら、ゆったりと楽しみましょう。
半木の道
ナカラギノミチ
いかがでしたか? 今回は、過去に「ことりっぷweb」で紹介したスポットの中から、ゆっくり楽しめる京都のお花見スポットをまとめてご紹介しました。最新の情報をご確認のうえ、おでかけくださいね。
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文/高柳涼子
風景・景色
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