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2023.03.19
創業334年の京都のお麩・ゆば専門店「半兵衛麸」カフェや博物館を備えた“食”の複合型施設がオープン
2023年3月19日、創業330余年の京都のお麩・ゆば専門店「半兵衛麸」が、鴨川五条大橋そばに“食”の複合型施設をオープンしました。 大きな窓から五条大橋や鴨川をのぞむ現代的なカフェや昭和初期の洋館では、隣接した工場から届くできたてのお麩やゆばが味わえるほか、明治期の京町家にある「お辨當箱(べんとうばこ)博物館)」では歴史あるお弁当箱の展示が見学できるなど、中庭を囲むようにしてつながっているスポットを回遊しながら、京都の食文化を知ることができますよ。
元禄2年から続く、お麩とゆばの専門店
「半兵衛麸」は、なま麩とやき麩の「京麩」、そして「京ゆば」の専門店です。創業は1689(元禄2)年。初代玉置半兵衛が宮中で覚えた技を使って、麩屋を開いたのが始まりです。 お麩づくりに欠かせない主原料は、京都の清らかな水と厳選された小麦。初代の技を受け継いで、330年以上経った今も、職人がひとつ、ひとつ手づくりしています。
ショップ、Cafe、茶房から、なま麸・ゆば工場、お辨當箱博物館、京庭までがそろう“食”の複合型施設
鴨川をのぞむガラス張りの本店(五条ビル)には、1階に半兵衛麸の商品が揃うショップ、3階にはお麩やゆば、豆乳などを使ったアイデアメニューが豊富な「Cafeふふふあん」があり、現代の食生活に合うお麩やゆばの創作料理を提案しています。
本館からの圧巻の眺め 贅沢な借景
五条ビルの1階はなま麩にやき麩、ゆば、甘味など、半兵衛麸の商品ほぼすべてを扱っています。お土産や贈答品なども充実し、日持ちに優れ、使いやすい冷凍品もあります。
2階はイベントスペース「ホールKeiryu」。さまざまなイベントが開催されており、時には京都発信の現代アートの展覧会などが開かれていることも。
そして圧巻は何とっても3階Cafeからの眺めです。全面ガラス張りで、眼下には鴨川が流れ、五条大橋の堂々たる姿や四季折々の美しさが満喫できます。
カフェでは時の移ろいを感じつつ、ひとひねりしたお麩やゆばのアイデアメニューをいただくことができます。広々した空間に70席と、身も心もゆったり、くつろげます。
回遊しながら、京都の食文化を知る
京の町をモチーフにしたというユニークな中庭を囲むようにして、それぞれの建物がつながっています。 明治の京町家と昭和初期の洋館の外観は、美しいコントラストが魅力です。
京町家
まずは中庭を通って、築120年の伝統的な京町家にある「お辨當箱(べんとうばこ)博物館)」に向かいましょう。
戦国から江戸時代の人々が、花見や蛍狩りなど、四季折々の遊行に携えていった食の道具たち。華やかな蒔絵や螺鈿細工があったり、陶器や錫でシンプルに造形されていたりと、美術品のようなものたちを無料で見学することができます。 精緻で華やかな手仕事から、戦国から江戸時代の風流さが思い浮かぶようです。
古き良き時代に思いを馳せつつ、おくどさん(台所のかまど)や台所の守り神・7体の布袋(ほてい)さん、そして井戸など、昔の京町家を通り抜けていきます。
洋館
その先に続く洋館は、和空間でありながら、大正ロマン風の設えが映える独特の佇まい。
石造の昭和の洋館には、オーセンティックなお麩とゆばのお料理「むし養い」を供する「茶房 半兵衛」があります。
お麩とゆばのお料理「むし養い」をいただいてから、中庭を通って五条ビルへ。まるで数百年の時をタイムトリップしたかのような不思議な感覚を楽しむことができます。 * * * 詳細は、公式サイトをご覧ください。 明治の京町家や昭和初期の洋館などを回遊しながら、京都の食文化を堪能してくださいね。
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