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2025.01.13
朝からオープン。東京・幡ヶ谷「Sunday Bake Shop」の粉のうまみが広がる素朴な焼き菓子とコーヒーを
日本のベイクショップの先駆けとして知られている、東京・幡ヶ谷の「Sunday Bake Shop」。お店のカウンターに所狭しと並ぶのは、スコーンやキャロットケーキなど、イギリス菓子がベースになったシンプルで飾らない日常のお菓子。朝7時半にオープンすると、これらを求めて朝早くから客がひっきりなしに訪れます。評判のコーヒーやアイスクリームも目当てに立ち寄って、ワクワクする一日を始めてみませんか?
朝から賑わう、お菓子とアイスクリームとコーヒーの店
店前にベンチ席もある
新宿駅から2駅先にある、京王線幡ヶ谷駅。商店街の賑わいを楽しみながら7分ほど歩みを進めると、「Sunday Bake Shop」があります。開店時間は朝7時半。朝早くからたくさんの人が店前に並ぶこともあり、時間帯問わず次から次へと客が訪れます。
カウンターの端から端まで並んだ焼き菓子が圧巻
15種ほどある商品の中から「どれにしよう」と悩み、対面式販売でスタッフに取ってもらう流れすらも心躍る楽しい時間。
楽しそうに接客しているスタッフにつられて、思わず笑顔になる
スタッフの明るい挨拶と笑顔が店内に飛び交い、奥にある工房ではせっせと製造をしている様子が垣間見れます。その躍動感が伝わってきて、その場にいるだけで心が弾みますよ。
イギリスで抱いた憧れが原点
可愛らしいポップは嶋崎さんによる手書き
「開業した当時は、焼き菓子のみの店も、カウンターに並べるスタイルの店も知っている限り無かったように思います。イギリスを旅した時に、焼き菓子とパンしかない店や、カウンターにお菓子をズラッと並べるディスプレイを見て、とてもワクワクしたんです。私もこの空間を作りたいと思って始めました」と話すのは、店主の嶋崎 かづこさん。 東京・初台に日曜のみ営業する「Sunday Bake Shop」を2009年に開業。遠方からもわざわざ足を運ぶ人が後を絶たず、行列のできる焼き菓子店として瞬く間に注目を浴びました。そして、お菓子とアイスクリームとコーヒーの店として現在の場所へ2020年に移転。今やその認知度は全国区といっていいほどファンが多くいます。
嶋崎さんが描いたゆるっとしたキャラクターに愛着が沸く
嶋崎さんが作るお菓子のベースはイギリス菓子。「好きな製菓の本がイギリスのものが多かったことが始まりです。よく作っていたスコーンの発祥地を見てみたいと思って行ったイギリスでは、焼き菓子がとても美味しくて。それからは粉の美味しさが広がるお菓子に夢中になりました。そのお菓子を囲むお茶の時間にも惹かれます」。パクッと気軽に片手でほお張れる焼き菓子とたっぷり淹れた紅茶で誰もがのんびりと過ごす…そんなイギリスで見た光景を思い描き、日々お菓子を作られています。
自家製ジャムは瓶入りでも販売
「ワクワクすることを忍ばせることも大切にしています。たとえば、ひと口食べてハッとするスパイスや酸味、季節感だったり」。旬のフルーツを使った自家製ジャム入りのものなど、そろえる商品は変動的。訪れるたびに変わる品々も、客の心をとらえて離しません。
まずは押さえておきたい人気メニュー
「クリームティ」560円
嶋崎さんの大好きなスコーンを「店でも皆さんに楽しんでほしい」という思いで提供を始めたのが、自家製ジャムとクロテッドクリームがセットになった「クリームティ」です。「スコーンだけでも美味しいけれど、身近で買えるクロテッドクリームのなかで私が一番美味しいと思うタカナシ乳業さんのクロテッドクリームに自家製ジャムをたっぷり惜しみなく塗って見てください。それをお茶と合わせて過ごす時間は最高だなと思います」と、嶋崎さん。
スコーンは一番人気の看板商品
こだわりのスコーンはイギリス産オーガニック小麦粉で作り、外はサクっ、中はしっとり。ほおばると粉のいい香りがまっすぐ伝わってきます。そのままでも素朴な味わいに心ほぐれますが、ミルクの味が濃いクロテッドクリームと、果実味のあるジャムを添えれば、さらにハッピーな気持ちになれますよ。
「キャロットケーキ」450円
まるでカップケーキのような見た目が可愛らしい「キャロットケーキ」。たっぷり入った有機のにんじんの存在感、香ばしいクルミ、程よく香るスパイスや黒糖の奥行き…と、ひと口食べるとめくるめく美味しさの虜になります。イギリス産オーガニック小麦粉を使った生地はしっとりした食感と、ふわっとした軽さを兼ね備えていて、ペロリと一個美味しく食べられるバランス。シャリッとした食感を残したミルキーなクリームチーズフロスティングとの相性も抜群です。
「にゃんころう」600円
店のアイコン的存在なのが、ショートブレッドの「にゃんころう」。一匹ずつ顔の表情が微妙に違って、それもまた個性で愛着が沸いてきます。厚焼きの生地をかみしめると、イギリス産オーガニック小麦粉の香りとうまみがじわじわと広がってほっこり。粗めの塩が程よいアクセントになっています。全粒粉を使った猫の形のショートブレッド「マイケル」も手みやげに人気ですよ。
イートインをしてホッとひと息つきましょう
一人でも利用しやすい雰囲気
売り場の横にはテーブルとカウンターがあり、イートインをすることができます。木目調を取り入れた温かみのある空間にほっこり。店内には猫のモチーフがあちこちにあり、嶋崎さんが猫好きなんだそう。 日曜・水曜・金曜の通常営業日に加え、火曜・木曜・土曜はコーヒーの提供がメインとなる「コーヒーの窓の日」。店内は利用できませんが、店前のベンチで小休止できます。また、水曜にはイートインで提供するパンケーキ、金曜にはソーセージロールと、曜日限定で販売している商品もあるので、SNSを随時チェックしてみてくださいね。温もりの宿る素朴な焼き菓子で、心がほどける時間を過ごしてみて。
Sunday Bake Shop
サンデーベイクショップ
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文:磯崎舞 撮影:古本麻由未
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