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2025.06.01
多彩なシロップをかけ比べ♪ 約170年の時を刻むレトロな蔵で特別なかき氷を/東京「甘味茶房 見世蔵久森」
東京の西のはじっこ。自然豊かなあきる野市に、江戸時代に建てられた蔵を改修した「甘味茶房 見世蔵久森」があります。ここで味わえるのは、南アルプス・八ヶ岳の天然氷を使った、ふわっふわのかき氷。豊富な種類の自家製シロップの中から、好きなものを選べるのも魅力です。選んで、かけて、自分好みに。時を忘れて、ひと口ごとに異なる甘美な余韻に浸ってみては。
江戸時代末期の蔵を生かした和カフェ

JR「東秋留駅」から歩いて15分ほど。のんびりとした空気が流れる、あきる野市の睦橋通りに「甘味茶房 見世蔵久森」はあります。 趣ある建物は、約170年前の嘉永5年(1852年)に建てられたもの。かつてこの地域を代表する農家・森田家が使っていた見世蔵で、2013年には、国の登録有形文化財にも指定されました。
頭上には、貴重な文化遺産があちこちに。天井には「嘉永五年」の文字が刻まれた、上棟の木札も飾られています。 かつて森田家は、あきる野の澄んだ水を生かし、酒造りに励んでいました。その後、薬屋へと姿を変え、人々の健康を支える場へ。ここに並ぶ品々には、森田家が歩んできた歴史が息づいています。
基調な歴史資料「五榜の掲示」
美しい庭園を眺めてリラックス

庭園に面した窓際の席は、ゆるりと心をほどく特等席。窓越しに広がる景色に目を向ければ、心の奥まで自然の癒やしが広がるよう。
庭園に咲くシャガの花
奥に目を向けると、特別なスペースが。実はここ、ワンちゃんと一緒に過ごせる専用のテラス席。 「旅先でも、愛犬と一緒に特別な時間を。」そんな想いを叶えてくれますよ。
目でも楽しむ、チョークアートのスイーツたち
ちなみに窓際には、地元アーティストが描いた食べ物の絵も飾られています。やわらかなタッチが魅力的で、見ているだけでワクワク。「ひんやり」「もちもち」「とろ~り」味わう前から、その食感を想像して心が弾みます。
オーダーメイドのひんやり極上かき氷
多彩なシロップをかけ比べるなら、レギュラーサイズのかき氷がおすすめ
かき氷の注文方法は、まずはサイズを選ぶところからスタート。レギュラー(1250円)、ミディアム(850円)、スモール(600円)の3種類から、自分好みのボリュームをチョイスします。 シロップは別売り。フルーツ系の爽やかな甘さにする?濃厚な和風テイストにする?そんな風に、選ぶ楽しさがあります。 さらに、トッピングを追加すれば、オリジナルの一杯が完成。ふわふわの氷に、こだわりのシロップとトッピングを組み合わせて、自分だけのかき氷を完成させましょう。
「シロップ大」(各200円)、「シロップ小」(各100円)
一口ごとに、新しいひんやり体験を
使用されているのは、名水百選にも選ばれた「八ヶ岳南麗高原湧水群」の天然水。口に入れた瞬間、スッと溶けるような繊細な口どけ。冷たさが「キ~ン」と響かず、まろやかで澄んだ味わいがやさしく広がります。 このかき氷は、シロップをかけるたびに、氷が変化し、まるで違う表情に。組み合わせ次第で異なる味わいに変わり、一口ごとに新しい発見があります。
「わらび餅あんみつ」(780円)
「甘味茶房 見世蔵久森」では、かき氷だけでなく、こだわりの和スイーツも楽しめます。 「わらび餅あんみつ」は、吉野葛を使用したもっちりとしたわらび餅と、東京牛乳を使った濃厚なソフトクリームの組み合わせが絶妙。ひんやりとした食感と、優しい甘さが楽しめる一品です。
見学料は無料。江戸の職人技と歴史が息づく森田家住宅

蔵の隣にある森田家住宅
ひんやりスイーツを楽しんだ後は、歴史ある森田家住宅をじっくり見学してみませんか?母屋の屋根には、幕末の職人による繊細な木の装飾が施されています。職人技が息づく建築を間近で眺められるのは、とても貴重な体験。旅の思い出がより深まりますよ。 ここにしかないユニークなかき氷と、約170年前に思いを馳せられる「甘味茶房 見世蔵久森」。この夏、特別なひとときを求めて、ぜひ立ち寄ってみてください。

甘味茶房 見世蔵久森
カンミサボウ ミセグラヒサモリ
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安藤美紀
Writer
安藤美紀

湘南を拠点に全国を旅するフリーライター。執筆した記事は1000以上。温泉の資格も複数保持。
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