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2025.08.18
自然の造形美がスイーツに♪ 博物館みたいなカフェ「ウサギノネドコ京都店」
「自然の造形美を伝える」をテーマに、京町家のカフェ、ミセ、ヤドを展開する「ウサギノネドコ」。植物、鉱物、動物のもつカタチや、質感、色彩の美しさを、オリジナルのプロダクトやカフェメニューを通して発信しています。まるで博物館のような空間のカフェでは、定番の「鉱物スイーツ」のほか、夏限定のスイーツ&ドリンクを提供中。目で見て、味わって、新しい発見に満ちたひとときを楽しみませんか。
“うなぎの寝床”の京町家を再生

JR二条駅からも徒歩圏内。御池通を西へ10分でアクセスできる
地下鉄東西線の西大路御池駅から御池通を東へ歩いて3分ほど。通りの南側に建つ軒続きの京町家が「ウサギノネドコ」。一面ガラス張りになった西側の1階がカフェ、2階がギャラリー、東側の1階がミセ、2階がヤドとなっています。 店名やロゴマークは、「ヒカゲノカズラ」という日本古来のシダ植物に由来。キツネノタスキ、リュウノヒゲ、オオカミノアシなど複数あるユニークな呼称のひとつが「ウサギノネドコ」で、京町家の特徴「うなぎの寝床」にもちなんでいるそう。

カフェの展示スペース。惑星のようにも見える壁の写真は、海でおなじみのウニの骨格

隠れ家のようで落ち着ける2人席

カフェの奥には、テーブル席のほか靴を脱いでくつろげる小上がりの席も

中央は軟質サンゴの標本。自然が生み出すアートを間近に見て驚くばかり
通り側の展示スペースには、植物、鉱物、動物の骨格標本など自然がつくりだすさまざまな造形物が。ひとつひとつ目を凝らして眺めていると、次第にその世界観に惹き込まれていきます。 ウサギノネドコがオープンしたのは今からちょうど10年前。「きっかけは、モミジバフウという植物の実。どこにでも落ちている木の実なのに、ミクロの世界にも宇宙にも存在するような…こんなに美しいものがあるんだ、と植物の造形に引き込まれた瞬間でした。それから自然の造形美に目が止まるようになったのです」と、代表の吉村紘一さん。

アクリルで植物の美しい瞬間をとらえた、看板商品のアクリル樹脂封入標本

青い鉱物や人工物を織り交ぜて、鮮やかなブルーでまとめた涼しげなディスプレイ

透明度の高い水晶の表面にカラフルな金属で色付けした「オーラクリスタル」
カフェの新メニュー「プリズムあんみつ」

「プリズムあんみつ」1540円の提供は9月末まで。1日5食限定。来店希望日の1か月前から前日18時まで、席とあわせて予約できる
専属のパティシエとともに試行錯誤を重ねて開発するオリジナルスイーツの夏限定・新メニューは、ウサギノネドコの看板商品「プリズム」をモチーフにした「プリズムあんみつ」。虹色に輝く寒天に、フルーツ、白あん、赤えんどう豆、白玉、バニラアイスと、白みつ、抹茶みつが付いていて、思いのままにカスタマイズしていただきます。理科の実験を思わせるうつわ使いにも遊びごころがキラリ。

寒天ひとつひとつに切り込みを入れ、光を赤、緑、青の三原色に分解するプリズムの色彩を表現
カラフルなゼリーが浮かぶ、夏限定ソーダ

シュワシュワ弾けるソーダとフルーツの酸味が爽やかな「蛍石のソーダポンチ」990円は9月5日まで提供予定
昨夏話題になり、今年再登場した「蛍石のソーダポンチ」は、紫外線や熱によって発光する不思議な「蛍石」がモチーフ。レモン果汁を搾ったエルダーフラワーのソーダに、蛍石を表現した八面体のゼリー2色と、透き通った球状のゼリーにフルーツを閉じ込めた香港生まれの「九龍球」が涼しげに浮かびます。
鉱物標本をイメージした定番スイーツ

「選べる 鉱物スイーツ・アソート(4種)」1980円。見た目はユニークだけれど味は本格派
一年を通して味わえる「鉱物スイーツ・アソート」は、全8種から4種、または8種すべてのいずれかが選べます。 この日は、シトリンに見立てた紅茶味のゼリーをパンナコッタにのせた「シトリン・パンナコッタ」、ルビーの白い母岩や結晶を表現した「ルビー・ムースケーキ」、焼き菓子で母岩、ゼリー菓子で結晶をかたどった「天藍石・ロックケーキ」、コーヒーを染み込ませたクラッシュクッキーといちご味のマスカルポーネクリームをゼリーで包み込んだ「ガーデンクォーツ・ティラミス」の4種をチョイス。多彩な食感と味わいに魅了されました。

こちらは棚に展示された本物のアメシスト
2階のギャラリーや隣のミセへ

個性派の贈りものを選びたいときにもおすすめ
カフェでゆったり過ごしたあとは、2階のギャラリーや、軒続きのミセにも立ち寄ってみて。指先ほどの小さな貝殻から、手のひらサイズの鉱物、植物の造形の美しさをそのままに閉じ込めたインテリア雑貨まで、バラエティに富んだアイテムがそろいます。

ひとつの石に複数の色が存在する蛍石をプレート状に切り出した「蛍石プレート」(写真右上)など、ひとつひとつ異なる表情がおもしろい

ふだん何気なく通り過ぎてしまうモノでも、ふと立ち止まって目を凝らしてみれば、新しい発見や驚きがあふれ、世界が広がっていく。「ウサギノネドコ」で、そんなワクワクを体感してみませんか。

ウサギノネドコ京都店
ウサギノネドコキョウトテン
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文:佐藤理菜子 写真:マツダナオキ
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