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2026.03.25
桜舞う境内に誘われて。花の御寺・長谷寺で出会う春の絶景さんぽ
春風がそよぎ、ぽかぽかとした陽気に包まれ、お出かけしたくなる季節。山々がほんのりとピンクに染まり、咲き始めた桜にわくわくする春の旅へと誘います。古都・奈良には、淡い桜の景色に出会えるお寺が点在し、訪れる人の心をそっと和ませてくれます。中でも“花の御寺”として知られる長谷寺は、山の斜面に寄り添う伽藍や静かに続く登廊が桜色に染まり、見どころがたくさん。今回は、そんな春色に包まれる長谷寺の春景色をご案内します。
参道を歩いて仁王門へ。長谷寺へ続く登廊さんぽ

春になると、やさしい桜色に染まる長谷寺は、近鉄・長谷寺駅から歩いて約15分。最寄り駅を降りると、長谷寺へと向かう小さな案内板に導かれ、春の小さな旅が始まります。山あいの空気が心地よく、立ち並ぶおみやげもの屋さんやお食事処など、古い家並みにどこか懐かしさを感じながら、仁王門へと向かいます。

参道を進んでいくと、ひときわ目を惹く仁王門が出迎えてくれます。長谷寺の仁王門は、平安時代に創建された総門で、現在の建物は1894年に再建されたもの。重要文化財にも指定されており、力強い仁王像が訪れる人を迎えてくれる長谷寺の玄関口です。ここをくぐると、いよいよ本堂へと続く登廊が姿を現します。

長谷寺の見どころのひとつ、本堂へと続く399段のまっすぐに伸びた「登廊(のぼりろう)」。木造の趣のある廊下にやさしい光が射し込み、季節の空気を感じながらゆっくり上へと登ります。桜の季節は、周りの景色もほんのり色づき、歩くだけで心が穏やかに。この先に広がる桜景色に期待が膨らみます。
本堂から眺める境内の桜景色

登廊を上がりきると、視界がふわっと開け、桜色に染まった境内が一望できます。崖に張り出すように建てられた舞台から眺める景色は、山の緑と桜の色が重なり合い、やさしく包み込まれるような美しさで、思わず立ち止まってしまう春ならではの景観が広がります。

山の斜面に寄り添う伽藍と、境内に咲く桜の花が織りなす景観は、誰もが思わず写真を撮りたくなる人気のフォトスポットです。‘‘花の御寺’’長谷寺ならではの、淡くやさしい桜彩景に、心がふわりと和らぎます。春風とともに、静かに流れる時の息づかいも感じてみてくださいね。

境内にある長谷寺の開山・徳道上人をお祀りするお堂「開山堂」は、静かに佇み、どこか凛とした空気が流れる場所。訪れる人の心をそっと穏やかにしてくれます。春には桜木が降り注ぎ、華やかに彩られた開山堂が姿を見せ、やわらかで優しい景色が広がります。ぜひ足を止めて、ゆっくりとお参りしてみてください。

西国三十三所霊場を開いた徳道上人が祀られている「開山堂」
礼堂で出会う祈りと癒やしに触れる静寂なひととき

長谷寺の本堂は国宝に指定されており、その礼堂では今も「朝の勤行」が執り行われています。静けさに包まれた礼堂の空間では、心をそっと整えてくれるような厳かなひとときが過ごせます。木の温もりと趣のある礼堂越しに、四季折々の景色を眺めるのも楽しみのひとつです。

礼堂は通称“内舞台”と呼ばれ、その一角には小さな賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)像が祀られています。像の先に広がる景色も季節ごとに表情が変わり、参拝者の心を惹きつける人気のフォトスポットに。春には桜色にほのかに染まり、静謐で清らかな空気が流れます。柔らかな光が差し込むその景観は、長谷寺ならではの静かな美しさを感じさせてくれます。
五重塔から本坊へ。見どころをめぐる桜さんぽ

境内に建つ朱色の五重塔から眺める桜景色もまた圧巻。周囲を囲むように咲く桜が塔を華やかに彩り、春らしい景色が広がります。日本に4塔のみ現存する檜皮葺きの塔として知られる長谷寺の五重塔は、今年で開山1300年を迎え、その記念事業の一環として現在大修復が行われています。そのため今春はこの景色を見ることはできませんが、修復後またこの華やかな景色に出会える日を楽しみにしていてくださいね。

桜を眺めながら本願院から六角堂へと続く小径

本坊前から境内を眺めると、長谷寺全体を見渡せる美しい眺めに出会えます。奥には本堂の舞台、その手前には登廊の屋根が斜めに伸び、その間を埋めるように桜が咲き誇ります。山の斜面に広がる春景色は、まさに“花の御寺”長谷寺ならではの眺め。ぜひ足をのばして、たくさんの景色を楽しんでくださいね。

春めく陽気に誘われて、お出かけしたくなる季節。山あいもやさしく彩られ、のどかな町に佇む長谷寺は春のおさんぽにもぴったりの場所です。ぜひ桜色に染まる古都・奈良のやさしい風景を、訪れてみてください。

総本山 長谷寺
ソウホンザン ハセデラ
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