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2017.07.09
あんこを使った、ほっこり懐かしい味♪ 奈良のソウルフード、「マルツベーカリー」のアンフライ
※こちらの記事は2017年7月9日に公開されたものです 古墳や寺社が多く残る歴史溢れる街、奈良県桜井市。ここに老若男女から慕われているパン屋さんがあります。昭和23年の創業以来、変わらない味を守り続け、レトロなパッケージもそのまま。サンドイッチのように餡を挟んだ大人気の揚げパンは、午前中に売り切れてしまうことも。今では少なくなってしまった、昭和の味に出会うことができますよ。
市民に愛され続ける駅前のパン屋さん
JR桜井線、近鉄大阪線「桜井駅」の南口を出てすぐの場所に店を構える「マルツベーカリー」は昭和23年創業のパン屋さん。看板や照明など、改装した今も創業当時のものが大切に残されていて、レトロな雰囲気に包まれています。たくさんのパンが並んでいますが、創業時から変わらない味がほとんど。 クリームパンやジャムパンなどお馴染みのパンはもちろん、バタークリームやあんこ、ピーナッツクリームなどを使ったお店オリジナルのパンは、日本人が親しみやすい昭和の味。お盆やお彼岸に、お干菓子やおはぎではなく「マルツベーカリー」のパンをお供えする人もいるほど桜井市民に親しまれています。
名物「パピロ」と「アンフライ」は桜井のソウルフード
店の名物は不思議な名前のパン、「パピロ」と「アンフライ」。この二つのパンは長年地元の高校の購買部で商品を販売されているほど、昔も今も学生に大人気です。学生の頃を懐かしんで、十数年ぶりに買いに来た…という人もいるのだそう。 「パピロ」はバタークリームに似た甘いクリームを挟んだパン。かわいい名前で親しまれています。ミルク風味の優しい味で幅広い世代に好評です。
「アンフライ」は水羊羹のように滑らかなこし餡が挟まれた揚げパンです。「アンフライ」専用のパンを使用し、香ばしくキツネ色に揚げられたパンはカリッとした食感。中のこし餡もあんこ屋と試行錯誤して作り上げた、アンフライ専用の餡です。長年のファンも多く、少しずつ食べたい人の要望に応えて「ミニアンフライ」も販売しています。
昔から変わらない、懐かしい味とレトロなパッケージ
昔から変わらないデザインが懐かしい、袋パン
ほかにも店内には見た目も名前も楽しいオリジナルのパンが並んでいます。デザインも当時のままの袋入りパンは小倉パンやジャムパンなど10種類ほど。今では少なくなってしまったバタークリームのパンも数種類あります。
なめらかなバタークリームを挟んだ「コーヒーパン」と「バタークリームパン」
昔ながらの味を再現して最近復活したのが「コーヒーパン」。ラム酒をアクセントにしたコーヒー風味のバタークリームがはさんであり、パンもコーヒーを入れた特製パンです。
焼きそばパンやたまごパンなど惣菜パンもいろいろありますが、昔から変わらないのが「ちくわパン」! 特製ソースをかけたちくわのフライときゅうりをはさんだコッペパンで、日本の味とパンが融合した、アイデアメニューです。「アンフライ」をはじめ、これらオリジナルパンのほとんどは初代店主が考案したものなのだそう。昔はパン屋といえば、あんぱん、コッペパンなど、どこも同じようなパンばかりだったので、ほかにはないパンを作りたいとさまざまな品を考案していったそうです。 地元で愛され続けるレトロなパン屋「マルツベーカリー」。パンの種類が多い午前中に行くのがおすすめですが、アンフライなどは売り切れ次第追加で製造しているので、タイミングがよければ出来立てが買えることも。今では貴重となってしまった昭和のパンは、桜井市民でなくても懐かしいと感じてしまうはずですよ。
マルツベーカリー
マルツベーカリー
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田口真由美
Writer
田口真由美
好物は古いものと発酵したもの。名古屋を拠点に町や人、美味しいものを訪ねる日々を過ごしています。
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