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2015.08.26
開店1時間前で1日分の予約がうまることも。老舗の和菓子店「ちもと」のかき氷
※こちらの記事は2015年8月26日に公開されたものです 「御菓子所ちもと」は、目黒区八雲で50年前から営まれている老舗の和菓子屋さん。名物の「八雲もち」は定番の手みやげとして多くの人に愛されています。夏季限定で味わえるかき氷は開店前から行列ができるほどの人気ぶり。かき氷が食べられるのは9月中旬までなので、お早めに♪
老舗の粋を感じる和モダンな佇まい
東急東横線都立大学駅から徒歩2分の目黒通り沿い。つくばいが置かれた「ちもと」のエントランスは、京都の料亭のような落ち着いた風情が漂っています。ガラリと引き戸を開けて入った店内は、老舗ならではの風格を感じる落ち着いた佇まい。入口横に設えた水琴窟から流れる水音が涼しげで、目黒通りの喧噪を忘れてしまいそうなほど時間がゆったりと流れています。 入って左側には石造りの重厚なショーケースが鎮座し、中にはおいしそうな上生菓子が並んでいます。右側は席数10席ほどのイートインスペース。できたての上生菓子とお抹茶に舌鼓を打ちながら、のんびりとくつろぐことができます。
開店前から行列ができる、うわさのかき氷
次から次へと和菓子が現れる「おまかせかき氷」
毎年7月中旬から約2ヵ月間、かき氷が食べられるこの時期になると、お店の前には開店前から行列ができます。多い日には100人近い長蛇の列ができ、開店1時間前には1日分の予約が埋まってしまうこともあるのだとか。 ちもとのかき氷メニューは3種類。イチゴ、ライム、ミルク、氷水、宇治から好きな組み合わせを選べる「600円コース」、 こしあんかつぶあんを盛った氷に、宇治・ミルク・白玉をトッピングできる「800円コース」、それに一番人気の「おまかせコース」(1080円)です。 ほとんどの人が注文する「おまかせコース」は、ミルクと抹茶の2色のかき氷。20センチはあろうかというきれいな山型のかき氷に、香り高いほろ苦の抹茶とミルクの半々のシロップがかかっています。静岡のお茶屋さんから仕入れている本格抹茶の味が濃厚で、抹茶の渋みとミルクのまろやかさが口の中で絶妙なハーモニーを奏でます。 粉雪のようなきめ細かいかき氷を食べ進んでいくと、氷の下から現れたのは、名物の八雲もちや栗の甘露煮、つぶあんに白玉、寒天、わらびもちなど、自家製和菓子の数々。その種類の多さは、まるで和菓子の宝箱のようです。 「おまかせかき氷」という名前の通り、中に入っている和菓子はその日ごとにメニューが変わります。大納言粒あんやこしあん、水ようかん、草もち、栗鹿の子など、7〜9種類もの和菓子が入っている、なんともぜいたくな一品。かなりボリュームがありますが、宝探し気分で最後まで飽きずにペロリと食べられますよ。
名物「八雲もち」は手みやげの定番
八雲もちは常温で5日間保存可能
素材を吟味して手作りする「ちもと」の和菓子は、どれも繊細で上品な味わいです。特に、マシュマロのようなふわふわの食感に香ばしいカシューナッツのアクセントが効いている「八雲もち」(1個160円)は、お店の代名詞とも言える名物菓子。竹の皮に包まれたやわらかな求肥もちは一度食べたらクセになってしまいそうです。黒砂糖のすっきりした甘さは煎茶や抹茶はもちろん、コーヒーにも合う味わい。上品な竹かご入り(8個入り1690円〜)は手みやげにぴったりです。 ほかにも草団子やもなか、5種類の上生菓子など、ガラスケースの中に並ぶ和菓子はどれも宝石のような美しさ。季節ごとに登場する四季折々の素材を使った生菓子を楽しみにしている常連さんも少なくありません。
「ちもと」の絶品かき氷が味わえるのは、お彼岸前の9月中旬まで。来年まで待ちきれないという人は、お早めにお出かけくださいね。
御菓子所ちもと
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小野沢啓子
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