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2015.09.08
秋にぴったりのおいもと芋蜜のスイーツ専門店。芋蜜ソフトクリームや大学芋をいただきます
※こちらの記事は2015年9月8日に公開されたものです 千駄木にある「あめんどろや」は、南薩摩地方の方言で芋蜜のことをさす“あめんどろ”とさつまいもを使ったスイーツ専門店です。大学芋をはじめ、芋けんぴ、ソフトクリームなど、芋蜜づくしのスイーツを食べてみませんか?
南薩摩半島の伝統食品 “あめんどろ”
東京メトロ千代田線千駄木駅1番出口から徒歩すぐ。団子坂を上ってまもなく、左手に「あめんどろや」が見えてきます。こちらはさつまいもの本場・南薩摩地方の伝統食品として知られる “あめんどろ”を使ったスイーツを販売するお店です。 あめんどろは、さつまいもの栽培が初めて日本に伝わったといわれる、南薩摩半島の頴娃(えい)・知覧地域の方言で芋蜜のことをいい、体によくておいしいと古くから親しまれてきました。 そのあめんどろを昔ながらの製法で60年以上も作り続け、地元で芋蜜作りの名人といわれていたのが、明治時代から続く「永野製飴所」4代目・永野エチさん。ところが高齢のために店をたたむ日がやってきてしまいました。 それを知って立ち上がったのが、同じ地域でさつまいも農園「唐芋農場」を営んでいた別府大和さん。幼い頃から店に通っていた大和さんは、大好きなこの味をなくしたくないと、3年間永野さんの元で修業させてもらい、地元で芋蜜を普及させるためのプロジェクトチームを組みました。そして、2014年8月に東京に「あめんどろや」を開いたのです。
芋の種類が違う3種の「あめんどろ」
あめんどろスイーツのベースとなる「あめんどろスヰートポテト・シロップ」(各500円)は全部で3種類。すべて100%さつま芋でつくられたカラダにやさしい無添加の芋蜜です。 焼くだけでスイートポテトのような甘さになる安納芋を使った「安納芋蜜」、フルーティーでかすかな酸味がある「紫芋蜜」、芋焼酎の原料としてしておなじみの黄金千貫で作られた「薩摩芋蜜」があります。 パンケーキやヨーグルト、アイスクリーム、お餅、紅茶などに加えたりと、いろいろな使い方ができます。
自社農園で育てたさつまいもを使ったスイーツ
店頭に並ぶスイーツは、どれもお母さんが作ってくれたような素朴でやさしい味わいが特徴です。さつまいもはすべて「唐芋農場」で育てたものを使っています。 「いも蜜大学芋」(1パック500円)は、しっとりとほどよく甘みのある「南薩摩芋はるか」を 「薩摩芋蜜」と絡めた大学芋。さつまいものおいしさをもっともしっかり味わうことができるおやつです。 また、見た目はほとんど同じの「塩大学芋」(1パック500円)もあります。北海道産の昆布出汁と薩摩芋蜜で煮詰めて作るという斬新な大学芋ですが、出汁はやさしく香る程度で、ほんのりと効いた塩味がお芋の甘さを引き立てます。
パリパリの食感が楽しい芋蜜けんぴ
まるできんぴらごぼうのように細くカットした「南薩摩芋はるか」に、安納芋蜜と薩摩芋蜜を絡めて作る「あめんどろ芋蜜けんぴ 江戸時雨」(1パック500円)。パリパリの食感にハマりますよ。
こちらは、暑い季節にぴったりの「あめんどろプレミアム・ソフトクリーム」(350円)。北海道産の乳化剤無添加の牛乳ソフトに、安納芋蜜をかけていただきます。濃厚でありながらシャーベットのようにさっぱりした牛乳ソフトに、はちみつよりも濃厚に感じる安納芋の蜜が相性ぴったりです。
芋餡たっぷりのスイーツも
鹿児島県の天然よもぎを使ったお団子の上に、さつまいも餡が盛られた「唐芋餡だんご」(1パック500円)もあります。これは南薩摩半島の頴娃(えい)・知覧地域では、3月のよもぎが旬を迎える時期に、よもぎ餅の上に芋蜜をかけて食べる習慣があるそうで、それを発展させたスイーツです。 これから秋に向けてますますさつまいもがおいしくなる季節です。時期によって使用するさつまいもの種類も変わるので、ぜひ味の違いを楽しんでくださいね。
あめんどろや
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