
455
2016.03.05
今日は何が食べたい?メニューのないイタリア食堂「オステリア ウララ」
※こちらの記事は2016年3月5日に公開されたものです 東京・渋谷の並木橋にある「Osteria Urara(オステリア ウララ)」には、メニューがありません。その日仕入れた食材が書かれた黒板を見て、食べたいものをリクエストできるんです。どんなものを作ってくれるか、気になりませんか?
黒板には、新鮮でおいしそうな素材の名前がずらり

JR渋谷駅新南口から徒歩約2分。並木橋の静かな一角に、赤いドアフレームが目を引くイタリア食堂「オステリア ウララ」はあります。店内で一際存在感があるのは、広いオープンキッチン。イタリア・トスカーナとピエモンテで修行経験のある成田シェフやコックが、目の前で料理をしていて、活気を感じます。

席についたらまず、その日仕入れた素材が書いてある黒板をチェック。 この日は17種類の野菜がありました。カーボロネロやコールラビ、ラディッキオなど日本では珍しい野菜もいろいろ。イタリア野菜はほぼ、千葉県の石井農園から直送されています。 魚介類は、アサリ、ムール貝、白貝、カキ、イトヨリ鯛など10種類以上。肉も、白金豚(プラチナポーク)肩ロースや牛ハラミ、仔羊骨つきロースなど充実していました。 その日によりますが、パスタも最大10種類そろっています。

パスタの種類を分かりやすくディスプレイ
こんなに素材の種類があると迷ってしまいますが、自由にオーダーできるんです。 「こってりクリーム系のパスタが食べたい気分です」「エゾ鹿は食べたことないんですが、おすすめの食べ方を教えてもらえますか?」などとスタッフに希望を言ったり、質問したりしてメニューを決めます。 温菜(1296円)、パスタ(1296円)、メインディッシュ(2376円)、デザート(540円)という一律の価格になっているので、安心してオーダーできます。 どれだけ食材をチョイスしても、価格が変わらないのが嬉しいところ。 ひと皿をシェアできて、2人で3皿くらいオーダーするとお腹いっぱいになる量です。
メニューの相談は、前菜をいただきながら

前菜盛り合わせ(2人分)
21時までに入店した場合は、「前菜盛り合わせと自家製パン」(1人前1134円)が、“お通し”のように出てきます。こちらをつまみながら、今日食べたいメニューをスタッフに相談するというスタイルです。 この日は、パルマ産生ハム、水牛のモッツァレラチーズのカプレーゼ、カボチャのスフォルマートなど、8種類もの前菜が並びました。
温菜のリクエストは「春野菜をたくさん」

春野菜フォンドゥータソースがけ
“春野菜をたくさん食べたい”という要望で作ってもらった温菜は「春野菜フォンドゥータソースがけ」。 リクエスト通り、芽キャベツやアスパラ、ブロッコリー、コールラビなど7種類の春野菜をたっぷり使ってくれました。 フォンドゥータとは、まろやかで濃厚なチーズのソースで、“イタリア版チーズフォンデュ”のようなもの。春野菜との相性も最高で、リピートしたくなるおいしさです。 グリーンの野菜と、真っ白いフォンドゥータのコントラストも、雪解けの景色みたいにキレイ。
パスタに選んだ素材は「ホタルイカ」と「菜の花」

ホタルイカと菜の花のパスタ
パスタに使う素材は、旬の「ホタルイカ」と春を感じさせてくれる「菜の花」をチョイス。パスタの種類は10種類もあって迷ったので、中村店長に相談。あまり食べたことがない細いロングパスタ「タリオリーニ」に決めました。 どんなパスタが出てくるか、わくわくして待っていると、目の前に置かれたのは、トマトやアサリも入った、彩り豊かなトマトベースの「ホタルイカと菜の花のパスタ」。 フレッシュなトマトと魚介の旨味がうまくミックスされて、茹で加減が絶妙なパスタに絡まります。
メインディッシュには、「仔羊骨つきロース」を

仔羊骨つきロースと牛イチボの盛り合わせ
メインディッシュにオーストラリア産「仔羊骨つきロース」をオーダーしたら、「組み合わせもできますよ」という提案があり、青森産「牛イチボ」も追加。 2種類の肉盛り合わせを作ってもらいました。 英国王室御用達という「マルドンの塩」とレモンで、さっぱりといただきました。仔羊は臭みがなくてジューシー、イチボも弾力があり、赤身の旨味と甘さが感じられます。

スタッフの高野さん。どのスタッフもフレンドリーに対応してくれる
オーダーをするときにスタッフといろいろ話し合うので、食事を終えるころには、担当スタッフとすっかり打ち解けた気分に。 「うちの店ほど、お客様とスタッフが会話する店は珍しいですよ」と中村店長。スタッフ全員が、お腹を空かせたお客さんに、おいしいものを食べてもらうことに喜びを感じるそうです。 リクエストに応えて何でも作ってくれる、陽気なイタリア食堂に是非一度足を運んでみませんか? お店を出るときにはきっと、笑顔になっているはずです。

Osteria Urara
オステリア ウララ
※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
※画像・文章の無断転載、改変などはご遠慮ください。
土井あや 写真:彌永浩次
の人気記事













































