157
2022.05.04
町家の奥にある倉庫をリノベーションした京都のコーヒースタンド「世界倉庫」
烏丸四条の南東にある、町家や古民家が建ち並ぶ一角。町家のトンネル路地の奥に「世界倉庫(せかいそうこ)」があります。トンネル路地とは、町家の玄関横に、その裏へとつながる路地があり、その上に建物が付いている路地のことです。 トンネル路地を通り奥へと入ると、もともと倉庫だった1棟と離れを改装したコーヒースタンドが。カウンター席でゆっくりいただけるのはもちろん、開放感あるテーブル席や天気が良ければ外のスタンディングでと、好きな場所でコーヒーやスイーツを楽しむことができます。
店名が書かれた小さな紺色の暖簾が目印
お店はトンネルのような路地の奥にある
地下鉄四条駅から徒歩7分ほど。富小路通りと仏光寺通りの交差点を南へ下がった東側にある「世界倉庫」は、京都の木屋町あり音楽好きに知られているクラブ「WORLD KYOTO」の姉妹店としてオープンしました。クラブ「WORLD KYOTO」の1階にあるCOFFEE&COCKTAIL STAND「POP」で行ってきたコーヒーイベントが人気で、昼帯のお店を作りたいという思いから生まれたお店です。「世界倉庫」の店長が抱いていた「もっとおいしい本格派のコーヒーを気軽に楽しんでいただきたい」という願いがカタチになりました。
(左上)カウンター席の奥でオーダーを(右上)1階入ってすぐのテーブル席(右下)2階はイベント空間(左下)お店のエントランス
店舗の入り口は、シルバーカラーのまるで大型冷蔵倉庫みたいなドア。もともと食料倉庫として使用されていた名残りを感じさせます。そこから中に入ると、センスの良い8名掛けの大きなテーブルの空間が広がります。 まずは、カウンター席の左端にあるコーヒードリップコーナーで、メニューをオーダーします。あとは、先ほどのテーブル席、または晴れていればエントランスでも、ゆっくりカフェタイムを楽しむことができますよ。
イベントなどをしながら修業した店長による一杯
コーヒー好きという店長によるハンドドリップ
クラブ「WORLD KYOTO」の1階で開催してきたコーヒーイベントでは、例えば「TRAVELING COFFEE」などを立ち上げたコーヒーの達人や、コーヒーの老舗名店で腕を鳴らし今や人気バリスタとして知られる方など、錚々たるメンバーが登場。その手ほどきを受けて修業をしてきたのが「世界倉庫」の店長です。 「このお店ではハンドドリップで一杯ずつ丁寧に淹れています」と話し、これからは自家焙煎にも挑戦しておいしいコーヒーを追求すると意気込みを語ります。
ハウスブレンドは中煎りも深煎りも。Sサイズ500円~
オリジナルのハウスブレンドは、京都の人が好んできたダーク(深煎り)と、誰でも飲みやすいミディアム(中煎り)の2種類を用意。そのほかにも、産地にこだわるスペシャルティコーヒーを1種以上置いて、マニアの方にも味わってほしいコーヒーをと考えています。 また、イタリア・トリノの老舗カフェ「ピチェリン」の看板ドリンクに感動したという店長が自らメニューにした、ウィンナーコーヒーにチョコレートをプラスしたような、ビターで濃厚なチョコレートコーヒーもありますよ。
コーヒーを中心に、スイーツも季節に合ったものを用意
「季節のミニパフェ」1000円、「チョコレートパフェ」1000円
コーヒーが主役と考えるお店ではありますが、スイーツメニューとして、パフェとチョコレートサンドといった焼き菓子もあります。 人気のパフェは、旬の果物などを使った「季節のミニパフェ」。桜の花咲く春は、フレッシュ苺ソースや桜のゼリー、スフレチーズケーキなどをグラスに入れた小さなパフェでした。ビターチョコレートクリームやクルミ入りパウンドケーキ、自家製オレンジピールなどをグラスに入れたチョコレートパフェも人気だそうです。 喧騒から少し離れた街なかの住宅街。京都ならではのトンネル路地奥にある本格派のコーヒースタンドは、カフェとして水曜から日曜まで営業し、日曜は2階でさまざまなイベントも開催する楽しい空間なので、週末訪れる時はSNSをチェックして行くのもおすすめです。
世界倉庫
セカイソウコ
※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
※画像・文章の無断転載、改変などはご遠慮ください。
Union Synapse 撮影:鈴木誠一
の人気記事