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2024.09.05
地域に根ざした布こものを探す旅へ 〜ていねいな手仕事の一点ものから日常を彩るアイテムまで〜
全国各地にある名産の織物や染め物、手仕事をほどこした布で作られる暮らしのアイテム。地理的条件や時代背景などに合わせて生まれ、育まれ、長く愛され続けています。今回はそんなすてきな布こものに出会えるまちを全国から5つまとめてご紹介。その土地の空気にもふれ、自分の暮らしに取り入れる楽しみを見つけに出かけてみませんか?
【青森】緻密で温かな刺し目にうっとり。「津軽こぎん刺し」
【山形】モダンなアレンジもすてき♪「米沢織」
【山梨】千年続く“ハタオリマチ”富士吉田のリネン
【岡山】毎日の生活で“育てる”楽しみを味わえる「倉敷帆布」
【愛媛】お気に入りの一枚に出会いたい「今治タオル」
【青森】緻密で温かな刺し目にうっとり。「津軽こぎん刺し」
「モドコ」と呼ばれる40種類ほどの基礎模様を組み合わせる。津軽でもエリアごとに独特の柄がある
弘前市や青森市、五所川原市など、青森県津軽地方に伝わる伝統工芸「津軽こぎん刺し」。農民の麻の着物の保温と補強のために生まれた刺し子技法の一種です。織りの目を数えながら木綿の糸で刺す幾何学模様は、機械のように緻密でありながら温かみも感じる仕上がり。
手頃なくるみボタンからがま口、インテリアアイテムまで、いろいろな布こものが揃う
「こぎん刺しの品を探しに弘前へ」の記事はこちら
弘前こぎん研究所
ヒロサキコギンケンキュウジョ
【山形】モダンなアレンジもすてき♪「米沢織」
米沢駅から車で15分ほど、築100年の古民家をリノベーション。車で数分の場所に工場もある
江戸時代の中期、米沢藩9代藩主・上杉治憲(鷹山)公が産業に発展させた「米沢織」。織物の先進地だった新潟・小千谷の技術者を招いて導入した麻織物が始まりで、現在はあらゆる素材や染め方・織り方を組み合わせた高品質な生地で、国内外の信頼を集めています。
伝統色と上品な小紋柄がすてきながま口。ほかにもコースター、ストールなどふだん使いしやすいアイテムが揃う
「鷹山堂Fabric&Coffee」の記事はこちら
鷹山堂Fabric&Coffee
ヨウザンドウ ファブリックアンドコーヒー
【山梨】千年続く“ハタオリマチ”富士吉田のリネン
工場の隣にある直営のショールーム。予約すれば工場、ショールームとも見学できる
平安時代の「延喜式」に記録が残るなど、1000年以上前から織物の一大産地だった富士吉田市。「郡内織物」や「甲斐絹」と呼ばれる高品質な織物で知られますが、近年は工場ごとにオリジナルブランドを立ち上げ、工場見学やワークショップなどの合同イベントを定期的に開催するなど、新しい取り組みでも注目を集めています。
本場フランスなどの認証機関で認められたリネンを使い、日本の暮らしに遭う色やサイズで生産している
「テンジンファクトリー」の記事はこちら
TENJIN-factory
テンジンファクトリー
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文/高柳涼子
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