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2025.06.03
あじさいの咲く鎌倉・長谷で花の古刹と大仏様の参拝。古民家カフェにも立ち寄るのんびり散歩
鎌倉駅から江ノ電で3駅目に位置する長谷は古き良き街並みが残るノスタルジックなエリア。梅雨の時期を迎えると、街角には色とりどりのあじさいが咲き誇り、花の寺として知られる長谷寺や大仏様を擁する高徳院は、多くの参拝客で賑わいます。今回は、そんな季節ならではの情景を楽しむ長谷の街散歩へとご案内します。寺社巡りや古民家カフェで、心安らぐひとときを過ごしてみませんか。
一年を通して花が咲く鎌倉の古刹「長谷寺」
ご縁を結ぶお守りと特別な御朱印
古民家カフェ「サカノシタ」でのんびりランチ
“鎌倉の大仏様”が鎮座する「高徳院」へ参拝
ハイカラな洋館のカフェでひとやすみ「鎌倉 北橋」

一年を通して花が咲く鎌倉の古刹「長谷寺」

経蔵裏の斜面
江ノ電の長谷駅で下車したら、まずは青やピンク、紫といったあじさいが境内を彩る長谷寺へ。5月下旬から6月にかけては、40種以上、約2500株ものあじさいが咲きそろい、多くの人々を惹きつけます。

「あじさい路」入口
この時期は、境内の観音山に「あじさい路」という散策路が設けられます。山の斜面を覆いつくすかのように咲きそろう様子は見事で、石灯篭のまわりをヤマアジサイやガクアジサイが埋め尽くす様子は古刹ならではの趣があります。あじさい路の頂上からは長谷の街や由比ガ浜、その向こうに相模湾や三浦半島までも望む大パノラマが広がります。

観音山からの眺め

ご縁を結ぶお守りと特別な御朱印

「なごみくじ」(600円)「願い叶う守」(700円)「紫陽花守【花網】」(1200円)
あじさいを鑑賞した後は本堂でお守りやおみくじを授かりましょう。繊細なレースの「紫陽花守【花網】」をはじめ、種類豊富で彩りも華やかです。なかでも目を引く「願い叶うお守り」はいちごがモチーフ。いちごを数字にすると15になることから十分(10)に良いご(5)利益に恵まれ願いが叶うようにと祈願されているのだそう。

刺繍朱印(各1000円)画像:長谷寺
御朱印は、この時期だけの刺繍御朱印が登場します。今年は和み地蔵と経蔵をあしらった2種類。和み地蔵のほっこりとした表情に、心が癒されますよ。

経蔵の釣り灯篭
「長谷寺」の記事はこちら
長谷寺
ハセデラ
https://www.hasedera.jp/
拝観料400円 ※アジサイの開花が5分咲きから見頃を終えるまで、あじさい路での鑑賞には「あじさい券」(500円)が必要です。詳細は公式ウェブサイトをご覧ください。

古民家カフェ「サカノシタ」でのんびりランチ

昔ながらの佇まい
あじさいの景色を堪能したあとは由比ガ浜の近くにある「サカノシタ」でランチを。最近ではドラマの舞台にもなっている風情のある古民家です。

「パンケーキプレート」(2000円)
看板商品のパンケーキは、オーダーが入ってから粉などを配合して生地をつくり、一枚ずつ丁寧に焼き上げます。ランチにおすすめの「パンケーキプレート」にはソーセージやベーコン、スクランブルエッグに加えて、サラダやデリがつきバランスのいい一皿。

メイプルシロップをたっぷりかけて
パリッとしたソーセージは横須賀のショップの手作りソーセージで葉山の夏みかん入り。ジューシーながらもさっぱりとしていて、30種類の中からパンケーキに合うものをスタッフで試食しながら選んだのだそう。地元の味わいも楽しめますよ。

緑に囲まれるテラス席
「サカノシタ」の記事はこちら
サカノシタ

“鎌倉の大仏様”が鎮座する「高徳院」へ参拝
街中を走る江ノ電
長谷の街は江ノ電がのんびりと行き交い、幹線道路以外はほぼ小径ともいえるほど、昔ながらの風情が漂います。この時期は住宅の生垣から線路沿いに至るまで、ありとあらゆるところにあじさいが咲き、街全体を彩ります。ランチの後はそんな街歩きを楽しみながら大仏様が鎮座する高徳院へと向かいましょう。

大勢の参拝者を引き寄せる大仏様
高徳院は浄土宗の仏教寺院で、仁王門をくぐって進むと、鎌倉の大仏様として親しまれる銅造阿弥陀如来坐像が姿を現します。1252年頃に建立が始まったと伝えられる歴史ある存在で、像高約11.3m、重量約121tという堂々たる姿は美しく、訪れる人々を見守り続けています。その優美なお姿は与謝野晶子の歌にも詠まれ、その歌碑が境内に設けられています。

初夏の限定特別御朱印(志納金600円)※なくなり次第終了画像:高徳院
この時期、高徳院では期間限定の御朱印が授与されます。あじさいをあしらったデザインは、この季節ならではの特別なもの。ぜひ手に取ってみてくださいね。
高徳院
コウトクイン

ハイカラな洋館のカフェでひとやすみ「鎌倉 北橋」

鎌倉市の文化財として指定されている旧加賀谷邸に暖簾を掲げる「鎌倉 北橋」
散策で歩き疲れたら、モダンなお屋敷が印象的な「鎌倉 北橋」へ。縁側のある日本家屋では蕎麦屋さん、洋館ではカフェを営業しています。古き良き時代へタイムスリップしたかのようなレトロな洋館は、上げ下げ窓や鎧戸、暖炉などからノスタルジックな雰囲気が漂います。

「カフェラテ」(730円)「そば粉の生シフォンケーキ」(600円)
シングルオリジンのスペシャルティコーヒーと一緒に、パティシエ手作りのスイーツがいただけます。そば粉100%のシフォンケーキをはじめ、季節のケーキやスペシャルティコーヒーを贅沢に使った「コーヒーゼリー」など、素材の味わいを大切にしたスイーツが目白押し。

庭の緑がまぶしく映る店内
「鎌倉 北橋」の記事はこちら
鎌倉 北橋
カマクラ キタハシ

この街で暮らすように毎日の食材をお買い物「ハレトキ 晴レ時々野菜」

新鮮な野菜はとても艶やか
楽しい街歩きの最後は、八百屋さんで新鮮な地元野菜を購入してはいかがでしょうか。江ノ電長谷駅から歩いて数分の場所にある「ハレトキ 晴レ時々野菜」の店頭には、三浦半島の農家さんから直接仕入れる採れたての野菜が並びます。

江ノ電長谷駅から徒歩約2分
地元に根付いた八百屋さんで、店主のお人柄か気軽に立ち寄れる温かさが魅力です。旬の野菜の美味しい食べ方や、調理のアイデアも気軽に教えてもらえますよ。サラダや手作りの総菜も用意されているので、大地の恵みを自宅で楽しむお土産にも最適です。

「ハレトキニース風サラダ」(1050円)※月・水・金限定
「ハレトキ 晴レ時々野菜」の記事はこちら
ハレトキ 晴レ時々野菜
ハレトキ ハレトキドキヤサイ

長谷の街全体が華やぐ季節の花さんぽ

長谷寺の良縁地蔵
あじさいが咲き誇る季節、古き良き街並みと花々につつまれた長谷は、訪れる人々に特別な時間を提供します。ぜひのんびりと散策を楽しみ、季節の風物詩を心ゆくまで堪能してくださいね。
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文:高橋茉弓 写真:高橋茉弓、新井智子、古本麻由未
Writer
高橋茉弓

おやつの時間を何よりも大切にするライター&カメラマン。波の音とカフェがあればそれで幸せ。
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