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2025.08.04
京都・白川ほとりの和食の名店「丹」で味わう、炊きたてごはんと和朝食
せせらぎを渡る風が、しだれ柳の緑のカーテンを揺らす――そんな詩情豊かな風景を眺めながら、金・土・日曜の週末限定で朝食がいただける「丹」。明治初期に創業した京丹後の料理旅館をルーツとする料亭・和久傳が手がける和食店です。土鍋でふっくらつややかに炊き上げた粒よりのごはんと、京丹後産の新鮮な野菜を中心とした滋味深い料理が、一日のはじまりを満たしてくれますよ。
祇園へと流れるせせらぎの畔

気候のいいときは通り側の全面が開かれ開放感たっぷりに
地下鉄東西線・東山駅から東へほどなく、白川のせせらぎと向かい合わせで立つ和モダンな2階建てが目指す和食店「丹」です。オープンは2016年。「親しい友人の家に遊びに行くような、久しぶりに家族が集まるときのような、肩の力を抜いて食卓を囲めるあたたかい家であれたら」と、店長の山手陽介さん。 朝食をいただく1階フロアは10席ほど。ブビンガという希少な木材を使ったオーダーメイドの一枚板の大きなダイニングテーブルが印象的です。

しだれ柳のカーテンがさらさらと揺れる

木のぬくもりを感じる店内。オーダーメイドの椅子は「丹」の文字をモチーフにした、通称”丹チェア”
席につき、通りに移ろう風景を眺めたり、すぐそばのオープンキッチンで料理が出来上がっていく気配やおだしの香りを感じたり。非日常と日常とがゆるやかに交錯する心地よい時間に浸っているうち、朝食が目の前に運ばれてきます。

さりげなく飾られた季節の草花
京丹後の恵みがあふれる「丹の朝食」

「丹の朝食」3300円。電話またはオンラインで要予約
「丹の朝食」は、和久傳のルーツである京丹後から届く新鮮な食材が中心。無農薬・無化学肥料にこだわった自家栽培コシヒカリの土鍋ごはんに、季節の和え物、お味噌汁、丹後のへしこ炭焼き、丹後の蒸し野菜、特別濃厚卵が付きます。 土鍋のフタをそっと開けると、湯気がほわりと立ちのぼり、ふっくらとつややかなご飯が。心待ちにしていた瞬間に、思わず笑みがこぼれます。

海が近いことによる豊富なミネラルと、肥沃な土壌で育まれたお米のおいしさに感動

特別濃厚卵と丹後の蒸し野菜。この日はたまねぎ、ズッキーニ、新じゃが、甘長とうがらし、おくらなどに、昔ながらの製法でつくる京丹後・琴引の塩と味噌を添えて

季節の和え物は、カリフラワー、三度豆、新たまねぎ、利休麸の酢味噌和え
2膳目は特別濃厚卵で卵かけご飯に

朝ごはんの代名詞、卵かけごはんを堪能
土鍋のごはんは、おかわり自由。1膳目はぜひそのままで、お米本来の甘みと旨みを味わってみて。角皿に盛り合わせたキャベツの塩麴漬け、ひじきの梅煮、芳醇な旨みのへしこ、それぞれとごはんの相性もぴったりで、箸がどんどん進みます。2膳目は、特別濃厚卵を割り入れて、卵かけごはんにするのがおすすめです。
食後は白川を眺めながらのティータイム

ローズウッドの北欧家具でまとめた2階フロア
朝食後は、2階でセルフスタイルのドリンクを。2階から見下ろす川景色もまた違った趣があり、眺めていると心がほどけていきます。 周辺には、平安神宮、青蓮院、知恩院など有名な神社仏閣が点在。川の流れを南へたどれば、祗園エリアも徒歩圏内です。おいしい和朝食でパワーチャージして、京都の朝時間を満たしてくださいね。

ドリンクはコーヒーかオレンジジュースが選べる

丹
タン
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文:佐藤理菜子 写真:マツダナオキ
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