駅からも空港からもアクセス抜群!やきもののまち・常滑さんぽレポート
heart

26

駅からも空港からもアクセス抜群!やきもののまち・常滑さんぽレポート

名古屋駅から電車で約40分。名古屋鉄道の常滑(とこなめ)駅を降りると、すぐ目の前に“やきもののまち”が広がります。中部国際空港(セントレア)からも車で約10分と、アクセスのよさが魅力です。 世界のタイルが美しく並ぶ「INAXライブミュージアム」や、レンガ造りの煙突や窯、黒塀の工場などが立ち並ぶ「やきもの散歩道」など、クラフト好きの心をくすぐるスポットが点在しています。 そんな愛知県の常滑で、手仕事の温かみを感じながら“やきものさんぽ”へ出かけてみませんか。

Contents
  • arrow

    土とやきもの、タイルの魅力に触れる「INAXライブミュージアム」

  • arrow

    やきもののまちの息づかいを感じる「やきもの散歩道」

leaf

土とやきもの、タイルの魅力に触れる「INAXライブミュージアム」

image

やきものの文化とタイルの美しさを五感で感じられる「INAXライブミュージアム」。 広い敷地には、「窯のある広場・資料館」「世界のタイル博物館」「トイレの文化館」「建築陶器のはじまり館」「土・どろんこ館」「陶楽工房」「やきもの工房」と7つの館が点在し、それぞれに土とやきものが生み出す世界観を体感できます。

leaf

常滑のやきもの文化を体感できる「窯のある広場・資料館」

image

「窯のある広場・資料館」では、大正時代に土管を焼いた煉瓦(レンガ)造りの窯と煙突をそのまま保存・公開しています。約22mの煙突は、ミュージアムのシンボルであり、常滑の千年の歴史を語る風景のひとつです。

image

大きな窯の中に火が入る様子を体感できるエリア。

館内では、迫力ある煉瓦造りの大きな窯に火が入る様子を、まるで自分がやきものになったような視点で映像体験ができます。火が窯の内部をめぐりながらこちらに迫ってくる瞬間は、思わず息をのむほど。

image

窯を上からもみることができ、やきものの世界を肌で感じられます。

さらに、窯の上に上がって職人の目線を味わうこともできます。太い梁と柱を支える建物の中では、土管づくりに使われた道具や資料なども展示されています。

leaf

世界の色と文様に心ときめく「世界のタイル博物館」

image

次に訪れたのは「世界のタイル博物館」。 エントランスから壁や床、天井まで美しいタイルが施され、色と模様の繊細さに思わず見とれてしまいます。

image

エントランスからすでにタイルの美しさに心を奪われる。

image

イスラームのタイル張りドーム天井

image

館内には世界各地の装飾タイルが並び、色や模様の多様さにうっとり。

「世界のタイル博物館」では紀元前から近代まで、世界各地の装飾タイルを7000点以上収蔵し、選りすぐって展示しています。そのデザインの豊かさや歴史の深さに、ついつい時間を忘れて見学してしまいそうです。タイル好きな方にはたまらない空間になっています。

image

多彩紋章クエンカタイル(スペイン)

leaf

身近な存在を見つめ直す「トイレの文化館」

image

「トイレの文化館」館内展示風景

「トイレの文化館」は、木製・陶磁器製の便器から現代の水洗トイレまで、日本のトイレの進化を実物資料でたどるユニークな展示館。 身近な存在だからこそ「なるほど。」と再発見することもたくさん。中には木製から陶磁器製へと変わっていく明治時代の便器も展示。「こんなにモダンだったの?」と驚く人も多いそう。

image

木製から陶磁器製便器へ 江戸時代後期〜 明治時代のトイレが意外にもモダンでスタイリッシュ。現地で実際に見てほしい驚きの展示。

image

「トイレの文化館」は展示以外にも、建物の外観や手すり、細部まで施されたタイル装飾もみどころのひとつです。

leaf

職人の技と建築美が息づく「建築陶器のはじまり館」

image

建築好きにはたまらない「建築陶器のはじまり館」では、帝国ホテル旧本館の柱型の実物を中心に、明治時代につくられた初期のテラコッタから、関東大震災を経て1930年代の全盛期に至る、日本を代表するテラコッタ建築とその時代背景を、実物やパネルで紹介しています。 帝国ホテル旧本館(ライト館)は、常滑で焼かれたタイルやテラコッタで彩られた建物。20世紀を代表する建築家フランク・ロイド・ライトのデザインと、常滑の職人の手仕事が融合し、独特の建築美を生み出しています。 館内の撮影はNGですが、光と陰影が織りなす質感や細やかな装飾は、じっくり眺めているといつまでも見ていたくなるほど。手仕事の息づかいまで感じられる展示が続きます。

leaf

歩くだけで心はずむ「INAXライブミュージアム」

image

見て学ぶだけでなく、実際に手を動かして楽しめるのも「INAXライブミュージアム」の魅力。 ピカピカに磨き上げる「光るどろだんごづくり」(要Web予約)やタイルアートなど、体験教室も人気で、大人も子どもも夢中になってしまいます。

image

屋外の通路やベンチにもかわいらしいタイルがあしらわれていて、歩くだけでも心が弾むミュージアムです。

INAXライブミュージアム

イナックスライブミュージアム

clock-icon10:00〜17:00(入館は16:30まで)
pin-icon水曜日(祝日の場合は開館)、年末年始 12月26日(金)~2026年1月4日(日) 特別開館日 12月24日(水)
heart
0
leaf

やきもののまちの息づかいを感じる「やきもの散歩道」

ミュージアムを楽しんだあとは、常滑のまち歩きへ。 名鉄常滑駅から徒歩約10分、「常滑市陶磁器会館」を起点に始まる「やきもの散歩道」は、中心市街地をめぐる人気のコースです。

image

壁の上から顔をのぞかせる巨大招き猫「とこにゃん」 撮影:田口真由美

常滑駅から「やきもの散歩道」までの道中は、壁の上から顔をのぞかせる巨大招き猫「とこにゃん」や、39体の招き猫オブジェが並ぶ「とこなめ招き猫通り」にも出会えます。思わず足を止めて見上げたくなるような、ほほえましいスポットもあります。

クラフト体験ができる「TOKONAME STORE」の記事もおすすめ

arrow
image

スタート地点のとこなめ観光案内所(常滑市陶磁器会館)では、 やきもの散歩道の出発点。館内には常滑焼が並べられ、購入もできます。

今回は、約1.6km・所要約1時間の「Aコース」をまわってみました。番号付きルートで迷わず歩けるのがうれしいポイント。

image

赤褐色の素朴で温かみのある土肌の常滑焼。「常滑焼の急須」は特に有名です。

角を曲がるたびに、常滑ならではの風景が次々と現れます。

image

案内板に従って、路地を歩く。

image
image
image

image

廻船問屋 瀧田家

image
leaf

歩くたびに発見がある、常滑のまちなみ

image

廃材の土管と焼酎瓶でつくられた坂道。ノスタルジックな風景が広がります。

その中でもひときわ印象的なのが、廃材の土管や焼酎瓶を積み上げてつくられた「土管坂」。両側の壁一面、やきものが積み上げられた坂道を歩いてみると、まるで“やきもののまち”に包まれているような気分になります。

image

「でんでん坂」

image
image

煉瓦造りの窯や黒塀の外壁なども。歩くたびに常滑の歴史と息づかいを感じられます。

image

陶芸教室も開催している「ギャラリーkanon」

また、古いまちなみの中には、工房やギャラリーも点在。陶芸や絵付けの体験教室を開くところもあるので、気になる場所をのぞいてみるのもおすすめです。

image

やきもの工房・工芸品店の「石水窯」

leaf

新しい風を感じるギャラリーも

image

手塚建築研究所によるギャラリー。アート性の高い作品を展示し、常滑の新しい魅力を発信しています。

最近では、新しい感性を取り入れたスポットも。そのひとつが、日本建築学会賞など数々の建築賞を受賞した「ふじようちえん」を設計した手塚建築研究所による「HOUSE OF 12」。 人の心に寄り添う建築で知られる手塚建築研究所が設計したギャラリーでは、アート性の高い作家さんたちの作品を紹介・販売を行っています。

image

伝統的なやきものの魅力に、現代の感性をさりげなく織り交ぜた空間は、訪れる人をおだやかな静けさで包み込みます。 店内でさまざまなうつわをみていると、あれもこれも欲しくなってしまいます。

image

小高い丘を歩きながら、ふたたび散歩道を進みます。

image

「とこなめ国際やきものホームステイ(IWCAT)」で滞在した海外作家による作品。

image

独特の雰囲気のある建物もたくさん。

image

赤レンガの煙突が点在する町並みは、常滑らしい原風景。

image
leaf

歩き疲れたら、まちのカフェでほっとひと息。

image

登窯も見学できる「ほたる子」

散歩道の途中には、コーヒーやスイーツが味わえるカフェのほか、古着屋さんやパン屋さんなども点在。 やきものの器でコーヒーやお茶を味わったり、やきものに囲まれた空間でゆっくり過ごしたり、お気に入りの器や雑貨を探したりと、それぞれのペースでたのしめます。やきもののまち・常滑ならではの、あたたかな時間がゆったりと流れていきます。

image

やきものの息づかいが今も残るまち、常滑。まちを歩けば、赤レンガの煙突や職人の手仕事に出会い、ものづくりの力強さとやさしさを感じます。 現在発売中の『ことりっぷマガジン ふたたびの旅とクラフト』では、日本各地のクラフトのまちを紹介しています。誌面に加えて新たな“やきものの旅”として、今回紹介した「常滑」にもぜひ足を運んでみてくださいね。 お気に入りの「やきもの」との出会いが待っているかもしれません。

とこなめ観光案内所(常滑市陶磁器会館)

トコナメカンコウアンナイジョ(トコナメシトウジキカイカン)

clock-icon9:00〜16:30 電話での問合せは17:00まで
pin-icon年中無休(年末年始を除く)
heart
0

※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
※画像・文章の無断転載、改変などはご遠慮ください。

sunshine
pin愛知県
×

たびレポ

の人気記事

sunshine
pin愛知県

の人気記事

sunshine

おすすめ記事

sunshine
pin愛知県

× したいことから

他の記事を探す

sunshine

あわせて読みたい

onlinestore
onlinestore
magnifier
アプリでもっと便利に
おすすめスポット90,000件を掲載
あたらしい情報を毎日お届け
季節の景色や名所、おいしいスイーツやグルメ情報などこれからの旅、週末に行きたい素敵なスポットが見つかります♪
point
自分だけの旅行・おでかけ
情報がみつかる
map
気になるスポットを
お気に入り登録
これから行きたいスポット情報や記事投稿を
クリップしてあなただけのリストを作れます。
search
便利な検索機能で
行きたい場所が見つかる
旅行前の情報収集で使える観光エリア、
ジャンル、ハッシュタグ検索から、
今いる場所から周辺の見どころや
カフェを探せる現在地まで
役に立つ検索機能がたくさん。
passport
電子書籍が手軽に読める

ことりっぷガイドブック・マガジンの
電子書籍版の購入ができます。
旅行・お出かけ中にさくさく閲覧♪
月額500円で100冊以上が
読み放題になる「ことりっぷpassport」も。
point
旅の思い出を共有、
旅好きユーザーとつながる
photo
かんたんに
思い出の写真を投稿
旅先のとっておきの瞬間や、
お気に入りのスポットをアップすることができます
app
さぁ、あなただけの
小さな旅を
見つけましょう♪
ios_download