「京都五社巡り」では、平安京の四方を守る神社を巡ります

京都を守護する四神が描かれた特製の色紙でご朱印を集めましょう

794（延暦13）年、桓武天皇によって造営された平安京は、東西南北の四方を四神が守護する「四神相応の地」とされ、東の青龍（せいりゅう）、西の白虎（びゃっこ）、南の朱雀（すざく）、北の玄武（げんぶ）の四神が守護して千年の都として繁栄してきました。 「京都五社巡り」は、桓武天皇を祀る「平安神宮」を中心に、東の「八坂神社」、西の「松尾大社」、南の「城南宮」、北の「上賀茂神社」と、東西南北に位置する平安京ゆかりの神社をめぐり、参拝のしるしとして色紙にご朱印を集めるご利益めぐりです。 五社をめぐる順番は自由で、色紙は最初に参拝する神社で授与され、すべてをめぐり終えると、さらに記念品として特製の「しおり」を授かることができます。毎年、しおりの絵柄は変わり、先着順とされて数に限りがありますので、お早めの参拝がおすすめです。 ○京都五社巡り 平安神宮、八坂神社、上賀茂神社、松尾大社、城南宮 五社めぐり四神色紙：初穂料1000円（最初の神社の朱印料込み） 朱印各300円、参拝順自由、期限なし（しおりは先着順）

北の「上賀茂神社」は、神馬が迎える京都屈指の古社

神馬は神社で祭事がある日に登場。好物のニンジンを与えることもできます

五社巡りで北に位置する「上賀茂神社」は、市バス･上賀茂神社前バス停からすぐの場所にあります。平安遷都以前に創建された京都最古の神社のひとつで、下鴨神社と合わせて「賀茂社」と総称され、王城鎮護の神として歴代天皇から厚い信仰を得てきました。 新春の初詣は多くの人びとで賑わい、神社で祭事がある際には、生きた神馬（しんめ）が境内でお出迎えしてくれることもあります。平安時代には、年初めに白馬を見ると邪気が祓われて無病息災になるとされ、境内で白馬を見ることができれば厄除けのご利益もより強くなりそう。愛らしい神馬の姿は上賀茂神社のシンボルとして大人気です。 ○上賀茂神社（かみがもじんじゃ） [所]京都市北区上賀茂本山339 [TEL]075-781-0011 [時間]9:00～17:00（参拝のみは8:30～） [拝観料]境内自由

西の「松尾大社」は、立派な大絵馬が目を引く酒造りの守護神

優しい図柄でかわいい羊の大絵馬。描かれた盃が酒にまつわる神社らしいです

西に位置する「松尾大社」は、阪急･松尾大社駅から西へ歩き、一の鳥居をくぐるとすぐ。701（大宝元）年、京都の西域に勢力を広げた古代豪族・秦（はた）氏によって創建された松尾大社は、平安京が造営されると賀茂社と並ぶ王城鎮護の神として崇められました。特に酒造りの神として信仰が厚く、境内には酒造業者から奉納された酒樽がずらりと並んでいます。 新春の境内で印象的なのが、拝殿いっぱいに飾られた「大絵馬」です。毎年、かわいい干支の絵に加えて、酒にまつわる神社らしく酒を注ぐ盃が描かれているところがユニーク。地元の人びとは毎年、絵馬の図柄を楽しみに参拝に訪れています。 ○松尾大社（まつのおたいしゃ） [所]京都市西京区嵐山宮町3 [TEL]075-871-5016 [時間]8:30～16:30（参拝のみは05:00～18:00、庭園は平日～16:00） [拝観料]境内自由（庭園500円）

「城南宮」は、王城の南を守る方除けの大社

方除けの神として信仰が厚い城南宮。時間があれば神苑散策もおすすめです

地下鉄･竹田駅から西へ徒歩15分ほどの場所にある「城南宮」は、平安京の造営とともに祀られた社で、「王城」の「南」を守護することから「城南宮」と称され、平安末期には天皇の位を退いた上皇の御所として「鳥羽離宮」が辺り一帯に築かれ、華やかな院政の舞台としても栄えました。 特に方角にまつわる災いを取り除く「方除け」の社として名高く、上皇が鳥羽離宮から紀州・熊野へ詣でる際、城南宮において熊野へ向かう道中安全や厄除けの祈願を行いました。現在でも家の新築や引越しの方除けや、旅行や交通の安全を願って多くの参拝者が訪れています。 「八坂神社」では厄除け、「平安神宮」では開運のご利益があり、いずれも京都を代表するお社として信仰を集めています。平安京ゆかりの古い歴史と由緒を伝える五社のご利益を授かる「京都五社巡り」を行い、四神相応の地として栄えた京都の深い歴史や信仰を感じながら、新年の招福息災を願って出かけてみましょう。 ○城南宮（じょうなんぐう） [所]京都市伏見区中島鳥羽離宮町7 [TEL]075-623-0846 [時間]9:00～17:30（神苑受付は～16:00） [拝観料]境内自由（神苑600円）