京都の風景に調和する「京都国立博物館・明治古都館」

明治30（1897）年に「帝国京都博物館」として開館した京都国立博物館の「明治古都館」。宮廷建築家とも呼ばれた日本建築界の草分けのひとり、片山東熊が手がけた洋風建築です。フランス・ルネサンス-バロック様式の重厚な外観に日本らしい繊細さが宿ります。 東山の景観に溶け込み、今ではすっかり京都らしい風景のひとつに。現在は改修計画のため通常非公開ですが、噴水や重厚な門、谷口吉生氏が設計「平成知新館」もすてきです。

今も現役のヴォーリズ建築レストラン「東華菜館 本店」

鴨川・四条大橋のたもとに建つ「東華（とうか）菜館 本店」。W.M.ヴォーリズ氏の設計で大正15年に竣工した洋食レストランの建物と志を受け継いだ中華料理店です。 1500を超える作品のなかでも商業建築は珍しく、唯一のレストランといわれるこちら。海山の幸をかたどったレリーフや、現存する日本最古といわれるエレベーター、建物に合わせて氏が自ら手がけた家具や調度品、凝った天井や梁などの内装など、みどころ満載です。

館内にカフェも♪国の重要文化財「京都府庁旧本館」

明治37年（1904年）に竣工し、府庁の中枢だった「京都府庁旧本館」。現在も執務室として使用され、創建時の姿を残す現役最古の官公庁建築として国の重要文化財となっています。 西洋近世の大邸館を思わせる外観の一方で、建物内部には優れた和の技術が巧みに取り入れられた工芸品のような意匠。正庁・旧知事室・旧食堂・旧議場を見学できるほか、館内には地元の「前田珈琲」が手がける「salon de 1904」も。クラシカルな空間を満喫できます。

いかがでしたか？ 今回は、過去に「ことりっぷWEB」で紹介した中から、すてきな近代建築や洋館をまとめてご紹介しました。オープン状況や営業時間、定休日などの情報は、各記事の公開時点のものですので、事前に確認しておでかけしてくださいね。