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2021.03.23
京都・東山のお屋敷カフェ「The Unir」で、とっておきのフルーツサンド重を
昭和の初期から喫茶文化が花開いた京都。その街でスペシャルティコーヒーの老舗ともいえるUnirの新店「The Unir coffee senses(ザ・ウニール コーヒーセンシズ)」が、昨年の12月、東山エリアにオープンしました。 コーヒーはもちろん、今までのUnirにはない「フルーツサンド重」が人気を集めているといいます。さっそく、高台寺近くの和情緒あふれるカフェを訪れてみました。
清水の参道「一念坂」にたたずむ町家カフェ
立派な門構えの建築は京都市指定伝統的建造物
The Unirへは、東山安井バス停で下車し約5分。大きな石の鳥居が建つ高台寺南通を東へ進むと、ねねの道と交わる地点に「一念坂」の道標があります。曲がりくねる石畳の路地へ入り、しばらく行くと右手に見える築100年を越える日本家屋がThe Unirです。
和モダンなインテリアが心地よい開放的な空間
和紙工芸の照明が、やわらな光で店内を満たします
カフェは階段を上がった2階にあります。梁のめぐらされた天井が広々とした印象を与えるスタイリッシュなしつらえです。 「オープン以来、フードやスイーツをきっかけに、今までコーヒーになじみがなかったお客様にも足を運んでもらえるようになりました。ここに店を構えたことで、より多くの方にUnirのコーヒーを味わってもらいたいです」と店長の永田陽介さん。
フルーツを贅沢に使ったサンドイッチが重箱にぎっしり
「季節の美味しいものにあふれるフルーツサンドイッチ重」(1950円)と「カプチーノ」(500円)
この日は、コーヒーとバナナのサンド、いちごサンド、ナッツクリームチーズサンド、みかんサンドの4種が詰め合わされていました。いちごやみかんは、白味噌や抹茶クリームといった京都らしい風味でまとめられています。塩レモンの効いた甘くないナッツのサンドは、お重全体の味の引き締め役といったところ。 11~14時までの提供なので、ランチにぴったりですね。(1日6食限定) また、カプチーノには、お店からのメッセージとして、使用されている豆の生産者、特徴、味わい方が添えられていました。こんなところにも、豆の買い付けから、焙煎、販売、カフェまでを一貫して手掛けるUnirらしさが感じられます。
ネーミングが独特な京風卵サンド
「全集中で食べてほしい、とろけるたまごサンド」(1100円)
卵サンドというと、マヨネーズで和えたゆで卵がはさまれているのが一般的ですが、京都では卵焼きがサンドされているタイプのものをよく見かけます。 Unirの卵サンドは、「うね乃」の出汁を使った茶碗蒸しのようにとろける出し巻きを使用。あまりの滑らかさにパンから卵がツルリと滑り落ちてしまうほどで、無事食べ切るには注意力が必要!! マスタードの爽やかさと相まって、隠れた人気メニューになりつつあるのだとか。
スペシャルティコーヒーを使用したアフォガート
「アフォガートコーヒープリン」(650円)
スウィーツメニューのおすすめは、インスタ映えすると評判のプリン。 スペシャルティコーヒーを使用したプリンに、バニラアイスとキャラメルとアーモンドのチュイールがちょこんとのっています。添えられた2つのピッチャーには、甘いキャラメルソースと、ほろ苦いエスプレッソ。どちらをかけるかは、お好みでどうぞ。
おみやげは、最高級のコーヒー豆を
「コロンビア セロアスール農園 ゲイシャ種 ナチュラルAAA」(50g 3500円)
スペシャルティコーヒーのリーダー的な存在として、京都だけではなく大阪や名古屋にも支店を構えるUnir。おみやげには、ぜひコーヒー豆を・・・・・・としたいところですが、少々値がはるのも事実です。 「店名のThe Unirの“The”というのは、これぞUnirという意味を込めて付けました。カフェでは200円~の追加料金で、他店では提供していない競技会で使用するレベルの高品質な味を体験できます。」と、永田さんはこの店ならではの思いを語ります。 これなら、カフェで味わって納得したうえで、トップクオリティーの豆を購入することができますね。 京都らしい風情のなかで、京都ブランドのスペシャルティコーヒーが味わえるThe Unir。気軽なカップ1杯のテイクアウトから、フード&デザートまでを幅広くカバーしています。これからの季節、京旅のいろんな場面で活躍しそうです。
The Unir coffee senses
ザ・ウニール コーヒーセンシズ
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戸塚 江里子
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