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2021.09.05
古都・鎌倉にたたずむ素敵なお屋敷をリノベーションしたカフェ・レストラン7選
古都の風情が漂う鎌倉は歴史のある神社やお寺が数多く点在する一方で、温暖な気候に恵まれた海辺の保養地として注目されてきた一面もあります。そうした流れの中で明治から昭和の時代にかけては純和風の日本建築からハイカラな西洋建築まで大きな別荘がいくつも建てられ、今なお街中に多数存在するのも鎌倉街歩きの楽しみの一つです。今回はそんなお屋敷で歴史や文化に触れながらのんびり過ごせるカフェやレストランをご紹介します。

大正時代に1500坪の敷地に建てられた洋館でいただくフレンチ「古我邸」
鎌倉文学館や旧華頂宮邸と共に鎌倉三大洋館と呼ばれる「古我邸」は大正5年に建てられた西洋建築の館で、歴代総理が別荘として利用していた時期もあるという歴史があります。洋館が建てられてから100年後にそれまでずっと非公開だった個人宅をリノベーションしてフレンチの美味しいレストランとしてオープンしました。

古我邸
コガテイ

緑をたたえる池泉式庭園に囲まれた静かな純和風の邸宅「Sasho」
細い路地を進むとその奥に見えてくる入母屋造りの重厚感漂う純和風の邸宅「Sasho」。鎌倉駅に近い場所にありながらも静かなエリアで、ウグイスやトンビなど様々な鳥のさえずりが響き渡ります。裏山から敷地内に水を引いて滝と池をこしらえた池泉式庭園がひろがり、緑豊かな庭の様子を見ながらの食事は日頃のあわただしさを忘れるひと時に。
和栗を使った手づくりの和菓子はぜひ日本茶と一緒に
煮込みと火を止めて味をなじませる作業を3日間繰り返して仕上げる絶品シチューやレモンたっぷりの濃厚チーズケーキなど手づくりのおもてなしに心が和みます。
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Sasho
サショ

生い茂る木々の向こうに見え隠れするとっておきの茶寮「茶房 空花」

自生する数々の植物が自然な姿で出迎えてくれる「茶房 空花」。緑豊かな200坪の庭の景色を眺めて季節の移ろいを感じながら竹籠に入った風流なランチがいただけます。

季節も感じられる竹籠に入ったランチ
都内の三ツ星レストランで修業をした女性店主のきめ細やかな心遣いがつくりだす料理は、品よく小皿に盛り付けられ優しい味わい。食後には「コーヒーの羊羹」や「わらびもち」など和と洋の素材を使った自慢の手づくりスイーツが2種類選べます。夏の暑い時期には日光の天然水を使ったふわふわのかき氷も注目を集めています。
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茶房 空花
サボウ ソラハナ

潮風を防ぐ松林の中に構える日本家屋の蕎麦処「鎌倉 松原庵」

約1kmにわたる砂浜が続く由比ガ浜は明治時代からすでに海水浴場として人気があり、今なお観光客でにぎわう人気スポットです。そんな由比ガ浜の松林にたたずむ「鎌倉 松原庵」は、蕎麦の豊かな風味が自慢のお蕎麦屋さん。店内でその日の分だけを職人さんが手打ちする打ちたての二八蕎麦を和モダンな雰囲気の中で堪能できます。

サクサクとした歯ごたえの天ぷらと共にいただく天せいろ
お庭には屋根のあるテラス席があり、その向こうにはひっそりとした隠れ家的なカフェもあるので、お蕎麦をいただいた後にのんびりとしたティータイムを過ごすのもおすすめです。
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鎌倉 松原庵
カマクラ マツバラアン

由緒あるお寺の中にある青いパラソルがまぶしいカフェ「石窯ガーデンテラス」
オレンジ色の瓦屋根がお洒落な「石窯ガーデンテラス」は、大正時代に貴族院議員の住まいとして建てられた洋館をリノベーションしたカフェテラスです。建っているのはお寺の敷地内ということもあってとても静かで緑にあふれた高台。山門から入って境内を抜け坂道を登った先に位置します。
開放感のあるテラスにいるとお寺の中にいることを忘れてしまいそう
小鳥のさえずりが響く広いテラスの前にはスコットランド人ガーデンデザイナーが手掛けるナチュラルガーデンが広がり、季節の花々を眺めながらゆったりとした気分で過ごせます。
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石窯ガーデンテラス
イシガマガーデンテラス

黒塀のしっかりとした門が印象的なフレンチのお店「レストラン ワタベ」
のんびりと走る江ノ電の線路沿いにある「レストラン ワタベ」は、まるで時代劇に出てくるような武家屋敷を彷彿とさせる風格のある門が目印。白壁と黒塀の大きな門は電車の中からもはっきりと見えるほどです。
ランチの新鮮な鎌倉野菜は見た目以上にたっぷり
ゆったりとして落ち着いた雰囲気の店内では、ランチタイムはコース、ディナーではアラカルト中心のフレンチがいただけます。料理にはオーナーシェフ自らが “レンバイ”と呼ばれる鎌倉の農作物直売所に毎朝出向いて仕入れる新鮮な鎌倉野菜が種類豊富にふんだんに添えられます。
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レストラン ワタベ

数寄屋風の門が北鎌倉の風情にとけ込むお屋敷のカフェ「去来庵」
昭和2年に夏の別荘として建てられたお屋敷を改装したカフェ「去来庵」。風流な木戸の門をくぐって石畳の階段を登った先にあるカフェは庭師さんが手入れする木々に囲まれ、料亭のようなしっとりとした佇まいです。
ハーブティーをいただきながらのんびりと過ごすひととき
もともとはビーフシチューが看板メニューのお店を2020年にカフェとしてリニューアルオープン。畳の敷かれたお座敷ではまったりとした生クリームをトッピングした固めのプリンやピザトーストなどが昭和レトロな雰囲気と共にいただけます。
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去来庵
キョライアン
今回は、鎌倉エリアにある広いお屋敷を改装したカフェやレストランをご紹介しました。料理や営業時間、定休日、感染対策などは最新の情報をご確認のうえ、おでかけくださいね。
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高橋茉弓
Writer
高橋茉弓

おやつの時間を何よりも大切にするライター&カメラマン。波の音とカフェがあればそれで幸せ。
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