お店の場所は高台寺境内の南側

八坂の搭を遠望するならここがベストスポットかも

市バス・東山安井の停留所から徒歩5分。京情緒が香る石畳のねねの道を過ぎてさらに坂を上がると、左手に高台寺の境内へとつづく細い石段が現れます。石段を上がったところに構えるお店が「French cafe CHASEN 高台寺」です。店内は天井が吹き抜けになっていて、開放的な雰囲気。京町家の「うなぎの寝床」をイメージし、高台寺からお店の入り口、古都の街並みまでが一本の道になるよう空間設計がなされたのだそう。高台にあるので、窓からは八坂の塔がそびえる古都の街並みが一望できます。

カウンター席のほか、奥にはソファ席も

壁面のアートは現代美術塗装の第一人者・荒木俊成氏の作

青空はもちろんのこと、茜色の空を背景に八坂の搭がシルエットになる夕景も美しい

「お抹茶・玉手箱スイーツ」で香り高い抹茶を堪能

スモークの中から現れる仕掛けが楽しい「お抹茶・玉手箱スイーツ」1650円

京都伊勢丹店の看板メニュー「お抹茶・玉手箱スイーツ」が高台寺店でも味わえます。桐箱のふたをそっと開けると、ドライアイスの白いスモークがふわ～っ。京懐石の八寸盛をイメージしたという抹茶スイーツの詰め合わせがスモークの中から現れて、とても幻想的。お抹茶パフェや宇治お抹茶ティラミス、白玉お抹茶ゼリー、お抹茶トリュフなど全8種が並びます。抹茶は、宇治の老舗茶生産家「丸利 吉田銘茶園」の最上級宇治抹茶を使用。製茶品評会の常連で、茶人たちも信頼を寄せる抹茶です。京丹波の黒豆や極上のマスカルポーネなど抹茶の香りと味わいを引き立てる素材も吟味し尽くされています。

新メニュー「CHACARO」に注目

右上から、「黒胡麻モンブラン」「抹茶モンブラン」「抹茶ティラミス」各495円、「ラズベリータルト」418円

「CHACARO」はマカロンをベースに、抹茶を贅沢に使った新メニュー。マカロンを美しく、おいしくつくるためにはグラニュー糖が欠かせませんが、こちらではオーガニックのてんさい糖を使用。何度も試行錯誤を繰り返すことで、レースのように可憐な縁の「ピエ」をそなえた、やさしい甘さの「CHACARO」が出来上がったのだそう。取材時は「ティラミス」や「抹茶モンブラン」、「レモンクリーム」、「ラズベリータルト」など全9種のフレーバーがありました。今後は旬の材を盛り込んだ新CHACAROが季節に合わせてお目見え予定とのこと。楽しみですね。

ピッツァやパスタなどフードメニューも充実

「よもぎ生麩と生湯葉の京みそ風味ピッツァ」1045円

高温でパリッと焼き上げる自慢のピッツァは種類豊富。おすすめは、「よもぎ生麩と生湯葉の京みそ風味ピッツァ」。清水五条のお麩の専門店「半兵衛麸」と北野の豆腐専門店「京とうふ藤野」、ふたつの老舗の素材を使った京都らしいピッツァです。白味噌を隠し味にしたトマトソースの酸味と、よもぎ生麩にのせた田楽味噌のコクのある甘さが絶妙。仕上げにはチーズと相性のいい抹茶パウダーをトッピング。味わいの変化が楽しい一品です。 古都の眺望と抹茶スイーツ。京都ならではの楽しみを一度に堪能できる、おすすめの一軒です。