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2023.12.20
京都よりみちこみち 錦小路通【前編】
「京の台所」と親しまれる錦市場。いつも活気があふれ、小路の両側には長年にわたり京都の食を支えてきた約130の店が所狭しと並びます。お正月を前に、ひときわ賑わう錦市場で京都ならではの味を探してみませんか。

錦市場の食材と錦の水で旬の香り高い京料理を

路地を抜けた玄関前の池泉を潤すのは「錦の水」
「斗米庵」は、錦市場で仕入れた食材と、錦の水でとっただしから創り上げる「ほんまもん」の京料理があますところなく味わえる一軒。店名の由来は、錦市場ゆかりの伊藤若冲が「作品一点を米一斗」としたからだそう。

小さな坪庭もある落ち着いた空間

「京錦 かさね色八寸ランチ」2970円
さまざまな素材を盛り合わせた八寸が美しいランチは、京料理に精進料理のエッセンスを加えた予約必須のメニュー。 椀物の主役は近喜商店の豆腐を使ったひろうす。名水「錦の水」と削りたてのかつお節で取るだしの旨味を存分に味わって。八寸には、うなぎもどき寿司や、車麩を鳥の唐揚げ風に見立てた精進料理風の一品もあります(内容は季節によって異なる)。

「錦の水」で引いた一番だしの椀物は、まろやかで滋味深い
斗米庵
トベイアン

おせち料理には欠かせない京丹波ぶどう黒豆の甘煮を

1862(文久2)年創業の豆の専門店「黒豆茶庵 北尾」。黒豆や小豆をはじめ、国産の豆のみを扱っています。なかでも、契約農家が丹精込めて育てる新丹波黒をひと粒ひと粒手選別する「京丹波ぶどう黒豆」は、大粒で甘味のある京都ならではの味。素材としての黒豆、シンプルに煮た甘煮、おみやげ用の豆菓子に加え、2階の茶寮では「黒豆御膳」(1320円)や黒豆の甘味も味わえます。

「黒豆ジャム」540円と「あづきジャム」562円。 パンに付けたり、ヨーグルトにトッピングしても

京都モチーフのデザインがあしらわれた小箱入りの黒豆菓子は、おみやげにぴったり
黒豆茶庵 北尾
クロマメサアンキタオ
*** いかがでしたか? この冬は、ぜひ京の食文化を錦小路通で感じてみてくださいね。 後編では、京漬物や生麩といった京都ならではのおみやげや、この秋に誕生した話題のカフェなどをご案内しているので、こちらもぜひご覧くださいね。
京都よりみちこみち 錦小路通【後編】はこちらから
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戸塚江里子 写真:小川康貴 編集:ことりっぷ編集部
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