ファーストクラスの味「ニセコチーズ工房」

80年もの歳月をかけて地上に湧き出す、羊蹄山の雪解け水。名水百選にも選定される清らかな水は地元の生活用水としても使われる、まさに命の水。そんな豊かな地元資源と新鮮な牛乳で作られるのが、「ニセコチーズ工房」のナチュラルチーズです。

フランスでチーズ作りを学んだ親子が作るチーズはどれも一級品。工房の看板商品「二世古（ニセコ）ミモレット」はJAL国際線のファーストクラスに採用され、ブルーチーズ「空」は2013年の全国ナチュラルチーズコンテストで優秀賞を受賞。また、ドライフルーツをまぶした「二世古 雪花」はまるで宝石のような美しさです。食べてみるとクリーミーで甘く、まるでデザートのよう。チーズ独特のクセや強い香りはほとんどありません。本場といわれる輸入品のチーズとはまるで異なる個性。職人としての強いこだわりを感じます。

オーナーいわく、納得のいくチーズが作れるようになったのは、つい最近のこと。これからもさらにおいしく、みんなが驚くような新作を生み出したいといいます。何かを深く突き詰めることの尊さと、その道のりの果てしなさを感じずにはいられません。 ○ニセコチーズ工房 [所] 北海道虻田郡ニセコ町字曽我263-14 [TEL]0136-44-2188 [時間]10：00～17：00 [定休日]5～6月は火・水曜、7月～10月後半は無休、10月後半～4月は火・水・木曜

大きいのにペロリといけちゃう「グラウビュンデン」のサンドウィッチ

ランチに訪れたのは「グラウビュンデン」。今年25周年を迎えた、おやつとサンドウィッチの人気店です。 今回はオープン以来愛され続けている看板メニューの「オリジナルサンド」と「クリームチーズトマトアボカドオリーブサンド」を注文。

「オリジナルサンド」はフランスパンにスクランブルエッグ、ベーコン、チーズを挟んだベーシックなサンドウィッチ。もう一方はアボカドやトマト、オリーブなどをベーグルで挟んでいます。どちらも、そのあまりのボリューム感にびっくり。二人でひとつでもよかったかも…。

と思いきや、添えられた生野菜が爽やかなアクセントになり、どんどん食べ進めることができます。添え物ひとつとっても、ニセコの良質な食材が使われていることがわかります。シンプルなサンドウィッチだからこそ、素材の良し悪しがダイレクトに伝わるのかもしれません。 ちなみに、店内ではかわいい雑貨も販売していて、サンドウィッチを待つ間に買い物が楽しめます。 ○グラウビュンデン [所] 北海道虻田郡倶知安町山田132-26 [TEL]0136-23-3371 [時間]8：00～19：00 [定休日]木曜

続いて訪れたのは「高橋牧場ミルク工房」。牧場に併設された敷地内に、スイーツショップやカフェが並んでいます。羊蹄山を望む屋外のテーブル席でいただくのは、牧場直送のしぼりたてミルクで作った濃厚アイスクリーム。牛乳の香りがする、まさに牧場アイスです。

高橋牧場の乳牛は、良質な牧草を育むための土づくりからこだわっているのだとか。一頭一頭、丁寧に、丹念に育てられた乳牛は、全国大会でグランプリにも輝いています。おいしいものには理由がある。当たり前のようですが意外と忘れがちなことを、しみじみと実感してしまいました。 ○高橋牧場ミルク工房 [所] 北海道虻田郡ニセコ町字曽我888-1 [TEL]0136-44-3734 [時間]夏期9：30～18：00、冬期9：30～17：30 [定休日]無休

ヒルトンニセコビレッジ「バー＆グリル メルト」で地元の旬野菜を味わう

新鮮スイーツを堪能したあとは、「ヒルトンニセコビレッジ」にチェックイン。少し客室で休憩しておなかを落ち着かせたら、いよいよディナータイムです。

今夜のディナーはホテル内にある「バー＆グリル メルト」の豪華ビュッフェ。シェフがその場で焼いてくれるステーキをはじめ、豪華な海鮮や北海道の名物料理が豊富にそろっています。 なかでも目玉は、地元の恵みをたっぷり味わえる新鮮野菜のサラダバー。北海道出身のシェフ自身もおいしさに感動したというニセコの野菜、その瑞々しく濃厚な味わいを存分に楽しむことができます。旨みと栄養をたっぷり含んだ旬野菜。肥沃な大地と清らかな水に育まれた食材ならではの力強さが感じられました。

細胞レベルで身体が喜ぶ、ニセコの豊かな食材たち

野菜や牛乳、チーズ…。ふだん食べなれた食材だからこそ分かる、明らかな違い。ニセコの豊かな風土、豊かな時間のなかで育てられた贅沢な味に、身体が、細胞が喜んでいるのを感じます。日常的に口にするものこそ、本当にいいものを選んで食べるべき。そんなことに気づかせてくれる、おいしい旅になりました。