
8
2026.03.19
京都・八幡市 背割堤のどこまでも続く桜並木をおさんぽ♪ ご利益めぐりや門前菓子も
平安時代から、都の裏鬼門(南西)を守ってきた石清水八幡宮を中心に広がる八幡市。宇治川、木津川という2本の大きな河が流れ、その背割堤(せわりてい)には約1.4kmにわたる桜並木が続きます。桜のトンネルを散策したり、ピクニックを楽しんだ後は、石清水八幡宮や飛行神社でご利益めぐりをしてみましょう。
リバーサイドの桜並木をてくてく「背割堤」

桜並木の背後の小山は、豊臣秀吉と明智光秀が戦った天王山
背割堤へは京都駅から約40分。JRで東福寺駅へ向かい京阪本線に乗り換え、石清水八幡宮駅で下車します。線路を渡り、2~3分道なりに進むと御幸橋に到着。そこから見えるピンクの帯が背割堤の桜並木です。

左が木津川、右が宇治川。展望台からの眺めは絶景
背割堤は、三重県から流れてくる木津川と、琵琶湖から流れ出す宇治川の2つの河を隔てる堤防です。春になると、約220本のソメイヨシノが1.4kmにわたって咲き誇り、堤防をピンクに染めます。 御幸橋そばの「さくらであい館」展望塔からはその様子が見てとれるので、時間があればぜひこの絶景を目にしてくださいね。

トンネル入口は混むことが多い。中ほどからは快適に歩ける
まずは、桜のトンネルをおさんぽしましょう。桜が満開の時期に訪れると空が見えないほどなんです。1.4kmというと長いように感じますが、桜越しに水辺の風景やその向こうの山々を眺めながら遊歩道を歩むと、それほどの距離を歩いたようには感じられません。

晴れた日に、やわらかな春風を感じながら歩きたい背割堤
帰りは、桜並木を見上げながら堤防下の道を歩いてバック。芝生でピクニックを楽しんだり、お昼寝をしたり、のんびりした春の平和な風景が広がっています。 2026年3月21日~4月12日の期間中、桜が見ごろになる9日間は「京都やわた背割堤さくらまつり」が開催され、マルシェやクルーズ船の運行で付近は賑わいます。また、ふだんは無料の背割堤やさくらであい館展望塔が有料になるので、詳しくは公式ホームページを確認しましょう。
2026年 京都やわた背割堤さくらまつり
背割堤(淀川河川公園背割堤地区)
セワリテイ(ヨドガワカセンコウエンセワリテイチク)
男山の桜に彩られる国宝の本殿「石清水八幡宮」

シンボルの神鳩とご神紋をモチーフにした車体
背割堤まで来たのなら、合わせて訪れたい「石清水八幡宮」へ。いったん石清水八幡宮駅まで戻り、男山山頂の境内を目指します。徒歩でも30分ほどで到着しますが、今回は山麓と山頂を結ぶ「石清水八幡宮参道ケーブル」を利用。約3分で山頂へアクセスできますよ。

国宝の本殿にまつられている主祭神は、武運の神である応神天皇
ケーブル八幡宮山上駅から案内表示に従って進むと、ほどなくして鮮やかな丹塗りの社殿が現れます。厄除開運、必勝、交通安全、安産、病気平癒など、さまざまなご利益で、平安時代から信仰を集めてきた石清水八幡宮の本殿です。 山頂にも若々しいしだれ桜が、瑞々しい花を咲かせています。社殿の朱と桜の薄紅は、京の春を代表する色彩ですね。

90年前から守り継がれるエジソン記念碑
山頂には、アメリカ人発明王・エジソンの記念碑も。世界中の竹を集めて白熱電球の実用化に向けた実験を重ねていたエジソンを成功へと導いたのが、ここ男山の真竹だったそうです。今も記念碑は竹林に見守られ、春になると桜がそれに彩を添えます。
石清水八幡宮の門前茶屋「やわた走井餅老舗」

「抹茶と走井餅のセット」900円
お参りの締めくくりには、石清水八幡宮・一ノ鳥居そばに店を構える「やわた走井餅老舗」でひと休みしてみませんか。江戸中期に大津で創業、明治時代に現在地に移転し、石清水八幡宮の門前茶屋として親しまれるようになりました。 名物の「走井餅」は、奥ゆかしい甘さのこしあんを、ほんのりと中の餡が透けて見えるほど薄い羽二重餅でくるんだ門前菓子です。地元八幡の茶商による香り高い抹茶や煎茶と一緒に味わえます。

江戸時代の旅籠(はたご)跡に立つ店舗
やわた走井餅老舗
ヤワタハシリイモチロウホ
タイムスリップしたような八幡の町風景「安居橋」

放生川には散策路が設けられており、地元の憩いの場に
走井餅をいただいた後は、一ノ鳥居をくぐり辺りを散策。すると、思いがけなく素敵な風景に出会えました。男山の麓を流れる放生川に架けられている「安居橋(あんごばし)」です。 その形から「たいこ橋」とも呼ばれ、毎年9月15日に行われる石清水祭(放生会)の舞台として親しまれているそう。橋を渡った先にある立派な蔵と、ゆるやかなアーチを描く橋、そして桜。こんな何気ない風景こそが町あるきの醍醐味ですよ。

春色に染まる安居橋。江戸時代初めには、すでにここに橋が架かっていたといわれる
安居橋
あんごばし
空の旅の安全を祈願する「飛行神社」

飛行機の普及とともに、航空事故の犠牲者が増えることに心を痛めた二宮忠八が創建
安居橋から徒歩で3分。飛行機のエンジンらしきものが展示され、その奥には金属製の鳥居がたたずむ一角があります。大正時代に、二宮忠八が航空安全と航空産業の発展を願い、創建した「飛行神社」です。 二宮忠八はゴム動力のカラス型飛行機の飛行に成功した、航空界のパイオニアとされる人物。自宅に古代の空の神である饒速日命(にぎはやひのみこと)と、航空殉難者や航空関係者を祀ったのが始まりです。

とても珍しい手水の風景。日本で唯一ここだけかもしれない
参道の手水には、参拝者がそれぞれの願いごとをしたためたミニチュアの航空機が浮かびます。空の安全祈願をはじめ、パイロットやCAを目指す方の合格祈願が多いようです。 本殿でお参りをすませたら、資料館を見学したり、旅の安全を願って航空安全のお守りを授かったりしましょう。最近ではドローンやWi-Fiなど通信に関するお守りもあるそうです。自分にぴったりのものが見つかるといいですね。
桜のトンネルをめぐったり、青々とした芝生でのんびりピクニックできる背割堤の桜さんぽは、春の京都は2度目、3度目というリピーターさんによさそうです。初めて訪れる町を楽しんでくださいね。
ことりっぷ編集部おすすめ
このエリアのホテル
※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
※画像・文章の無断転載、改変などはご遠慮ください。
文:戸塚江里子(らくたび) 撮影:保志俊平、マツダナオキ
の人気記事
















































