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2016.07.28
まるでケーキのような美しさ。完全予約制の創作和菓子、鎌倉「手毬」
※こちらの記事は2016年7月28日に公開されたものです 日本の伝統と美を代表する和菓子。その素晴らしさを伝えたいという想いからつくりだす鎌倉創作和菓子「手毬」の和菓子はまさに芸術品。一つひとつ丁寧に愛情込めてつくられる一期一会の和菓子は完全予約制の一点ものです。日本国内だけでなく世界の人々にも愛される「手毬」の和菓子をご紹介します。
古き良き日本の風景が広がるアトリエ

JR横須賀線「北鎌倉駅」から徒歩15分。浄智寺の参道の奥にある細い小道を進むと、緑あふれる風情ある空間が広がります。陶芸の薪窯やギャラリーなどもありその中にある古民家を再生したシェアアトリエ・ハウス「たからの庭」で講座が開催されています。

講座が開かれるお部屋はレトロな洋館風
「手毬」の美しい作品を生み出しているのは、創作和菓子作家の御園井裕芙子(みそのいゆうこ)さん。 御園井さんの作品は一つひとつ手にとるお客様のことを想いながら丁寧につくられるため、店舗はもたず、販売は完全予約制。電話やネットで注文することができます。
シンプルなデザインと色彩が美しい「夏てまり」

選ぶのが楽しい手毬シリーズ(430円・税抜)
「手毬」の作品をつくりだす御園井さんは、ケーキのように美しい和菓子が日本にはなく、それなら自分で生みだそうと独学で和菓子を勉強し日々新しいものを考え形にしています。その種類はシンプルなデザインから季節を感じられる作品、アートなものから笑顔がこぼれる可愛いものまで多様です。珍しい和ケーキもあり楽しみが膨らみます。

種まで細かく表現されている「りんご」(430円・税抜)
カラフルな手毬シリーズは、シンプルさを大事にし、白あんに求肥を練り込んだ“ねりきり”を4色(赤・青・黄・緑)で様々な形に表現しています。花びら一枚一枚色味を変えてつくられる作品は奥行きと立体感がうまれ、そして外側だけでなく中の細部にまで丁寧につくられている細やかさ。その繊細な技法や微妙な色使いは今までの和菓子の概念をかえてしまいます。それはまさに芸術品で形を崩すのがもったいないほど。
日本の伝統美「市松てまり」

「市松てまり」(500円・税抜)
日本の伝統模様を和菓子で表現した「市松てまり」は御園井さんが初めてつくりだしたもの。意匠登録商品として認められています 和菓子は水分量により生菓子、半生菓子、干菓子の三種類にわけられており、「手毬」がこだわる“ねりきり”は生菓子の中でも高級でお茶会に出される“上生菓子”にあたるもの。繊細で高度な技術と感性が必要とされる和菓子です。そこにさらに新しい感性をとりいれた御園井さんの作品は日本人が愛してきた色合い、形などが表現され、日本のみならずドイツ、ニューヨークやパリなど国内のみならず海外でも多くの人々を魅了しています。
季節の花や海をイメージした夏限定の和菓子も人気

「ひまわり」(430円・税抜)
夏には元気に咲く「ひまわり」や優しい色合いの「朝顔」(430円・税込)が登場します。 今年の夏の新作「マーメイド」も素敵ですよ。湘南の海をイメージし鎌倉の塩を使用してつくられた爽やかなデザインの和菓子はケーキのようで心が踊ります。パステル調の優しい色合いに癒される作品です。

鎌倉の塩を使用した新作「マーメイド」(500円・税抜)
「手毬」の作品をつくることができるワークショップも

3色のねりきりから作られる優しい風合いの紫陽花
御園井さんは、“和菓子の良さを広めたい”という想いから、各地で講座やワークショップ、イベントなどを開催しています。初心者の方はもちろんのこと本格的に学びたい方には会員制講座も開催しています。気になる方はHPをチェックしてくださいね。

漉して花びらをつくる
完全予約制の「手毬」の和菓子ですが、皆様のご要望により木・日曜日のみ「そごう横浜店」、日曜日のみ「西武池袋店」の「諸国銘菓 卯花墻」にて手にとることができます。 日本の良さをあらためて感じさせてくれる鎌倉創作和菓子「手毬」の作品。見て楽しく食べて美味しい和菓子に癒されてみませんか。

鎌倉創作和菓子「手毬」
カマクラソウサクワガシ テマリ
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高橋玲子 写真:高橋玲子
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