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2014.05.09
いにしえの王朝風雅を感じる京都「葵祭」へ
京都では5月15日に「葵祭(路頭の儀)」が行われ、平安装束に身を包んだ総勢約500名の雅な行列が、京都御所から下鴨神社を経て上賀茂神社へと練り歩きます。今回は「路頭の儀」やその前儀である神迎えの儀式「御蔭祭」などをご紹介します。(メイン写真:葵祭・路頭の儀)
新たな神を迎え祝いの舞を奉納「御蔭祭」

御蔭祭の東遊
葵祭に先立つ5月12日、比叡山麓の御蔭山(みかげやま)にある御蔭神社から新たな神霊を下鴨神社に迎える「御蔭祭(みかげまつり)」が行われます。下鴨神社を出発した行列は、御蔭神社において神迎えの儀式を行い、新たに迎えられた神霊が馬の背中に乗って下鴨神社の糺の森へと入ると、参道が広く切られた「切芝(きりしば)」において、神を讃えるための舞楽「東遊(あずまあそび)」が優雅に奉納されます。 ○下鴨神社(しもがもじんじゃ) [所]京都市左京区下鴨泉川町59 [TEL]075-781-0010 [日時] 御蔭祭 5月12日(月) 9:00~下鴨神社発、12:00~御蔭神社にて神事、16:00~切芝にて東遊 見学自由、雨天時は行列や東遊は中止(神事のみ) [HP]
王朝絵巻を思わせる雅な行列が都大路を練り歩く「葵祭・路頭の儀」

葵祭・路頭の儀(上賀茂神社)
5月15日、平安装束に身を包んだ勅使や斎王代など、総勢約500名、約1kmに渡る壮大な行列が、王朝絵巻さながらに都大路を進む「葵祭・路頭の儀」が行われます。列は、午前中に京都御所の建礼門前を出発し、下鴨神社を経て、午後に上賀茂神社へと向かいます。 列の中心は天皇の使いである勅使(近衛使代)で、面を付けた華麗な馬にまたがり、黒の束帯姿で進んで行きます。葵祭のヒロインである斎王代は、腰輿(およよ)と呼ばれる輿(こし)に乗って気品あふれる表情を見せ、女人列は色とりどりの華やかな装束で斎王代につき従います。祭りの道中には、馬が歩く音や、花で飾られた牛車が車を軋ませながら進む音が響き、古から続く祭りの風情を今に伝えています。 [日時] 葵祭・路頭の儀 5月15日 京都御所10:30発、下鴨神社着11:40、下鴨神社発14:20、上賀茂神社着15:40 見学自由(一部有料席あり)、雨天の場合は16日に順延
天皇の言葉を賀茂の神様に伝え、馬を走らせる「社頭の儀」

葵祭・走馬の儀(上賀茂神社)
下鴨神社と上賀茂神社に葵祭の行列が到着すると、勅使が天皇の言葉(御祭文)を賀茂の神様に伝える「社頭の儀」が行われます(原則非公開)。糺の森の馬場では、社頭の儀の最後の儀式として馬を走らせる「走馬(そうめ)の儀」があり、勢いよく駆け抜ける馬の迫力に、観客は大きな歓声をあげます。上賀茂神社に行列が到着した後にも同様に社頭の儀が行われ、最後の走馬の儀が終わるまで多くの観客が見守ります。 ○上賀茂神社(かみがもじんじゃ) [所]京都市北区上賀茂本山339 [TEL]075-781-0011 [日時] 社頭の儀(走馬の儀) 5月15日 下鴨神社:13:15頃~、上賀茂神社:17:30頃~ 社頭の儀は原則非公開、走馬の儀は見学自由 雨天の場合は16日に順延(中止の場合あり) [HP]
京都三大祭のひとつ「葵祭」は、平安時代の王朝風雅を今に伝え、古式に則った様々な儀式が行われています。京都らしい雅な祭りを、ぜひご覧ください。
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若村亮 / 写真:吉村晋弥
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