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2014.07.30
やわらかなパステルカラーとデザインが魅力的な落雁の専門店「UCHU wagashi」の世界へ
西陣の路地裏にひっそりと佇む「UCHU wagashi」は、ココアやバニラなどを使った現代的なフレーバーとキュートなデザインが融合した干菓子が人気です。
築100年にもなる京町家を改装したモダンな空間

通りから奥の坪庭が見えます
今出川通から堀川通を北へと向かい、ひとつめの交差点を左に折れると趣ある路地がつづいています。少し歩けば右手に建つ駒札が、ここは応仁の乱で西の本陣だった山名宗全の邸宅跡だということを教えてくれます。そのすぐ先に目指す干菓子・落雁の専門店「UCHU wagashi(ウチュウ ワガシ)」があるのです。全面ガラス張りの引き戸を開ければ、現代的なすっきりした店内なのに、古きよき時代のあたたかさが感じられる不思議な空間です。
ずっと見つめていたい、愛らしい動物たち

どの子が入っているのは、箱を開けてのお楽しみ!
このかわいい動物たちの正体、なんだかわかりますか?なんと、これらが落雁なのです。落雁とは米や麦・大豆などの粉と、まろやかなコクのある和三盆糖を木型に詰めて抜き乾燥させたもの。デザインや色が従来の落雁とは趣を異にするかわいらしさ。ココア味とバニラ味というのも独創的です。あまりのかわいさに口に含むのもためらわれますが、目で楽しんだ後はやはり味も楽しみたいもの。ぱくっと口に含めば、ふわぁっと広がる控えめなフレーバーの香りと上品な甘さ。すうっととけて後味もすっきりです。「animal」は一箱650円。はりねずみ、かば、あしか、ぞう、ぶた、ひつじ、うま、しろくま、の中から6個が入っています。
ピースを組み合わせ自分だけのオリジナルを作ってみます

自由自在に遊んで、そして食べてみて
一見パズルの詰め合わせのようにも思える「drawing」650円はいろんな形にできるから、自分だけのオリジナルの形を作ってみるのも面白いですよ。フルーツやハーブなどを合わせたフレーバーは、和三盆糖の風味を損ねないからどんな飲み物とも相性ぴったり。
世界にたったひとつの木型を使って作られます

芸術的ともいえる、落雁作りに欠かせない木型
現在もグラフィックデザイナーとして活躍される店主の木本勝也さんは、伝統や文化に関わる仕事がしたいと、和菓子の勉強をされたとか。そして、木本さんの持っているイメージを具体的な形の落雁にしてくれるのが職人さん手作りの木型です。モダンな落雁もこのような伝統的な木型から作り出されるのですね。 ちっちゃくてかわいい落雁は、仕事や散歩の合間に口に含めば、ちょっとしたリフレッシュにもなります。商品によって日持ちの日数は異なりますが(約1週間~1ヶ月)、おみやげにもおすすめです。

UCHU wagashi
ウチュウワガシ
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田中 昭美 / 写真:杉沢 栄梨
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