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2016.09.05
京都で過ごす穏やかなひととき。緑に包まれた岡崎疎水を望むカフェ「メメントモリ」
※こちらの記事は2016年9月5日に公開されたものです 平安神宮のそばを流れる岡崎疎水。岸には桜の木が並び、春はお花見、夏は瑞々しい新緑と四季折々の景色が楽しめる人気スポットです。店内から疎水沿いを眺めることができる「mement mori(メメントモリ)」では、つい長居してしまいそうな居心地の良い空間で、店主が一つひとつ丁寧に作るメニューを味わうことができます。
岡崎疎水に面したカフェで穏やかなひとときを

京阪神宮丸太町駅から歩いて10分ほど。 2番出口を出て川端通を南へ進み、岡崎疎水に架かる橋を越えたら、そのまま疎水沿いの景色を楽しみながら東へ歩きます。 東大路通を渡ってさらに東へ行くと1階部分がレンガ造りになった建物があり、通りに面して3軒店が並ぶ中の一番手前が「メメントモリ」です。

扉を開けてコンクリートの打ちっぱなしと白い壁に囲まれた静かな店内へ。 一瞬無機質な印象を受けますが、木のテーブルと椅子、随所に散りばめられた草花などが絶妙に馴染み、居心地の良い雰囲気をつくりだしています。
カウンターに並ぶ温かみある器たちは、店主の田中さんが集めたもの。 堀川五条の「うつわhaku」にオーダーしたプレートをはじめ、陶芸を学ぶ学生が作ったものなど多彩な品があり、注文したメニューがどの器で出てくるかも楽しみのひとつです。

色、かたち、質感の違う個性豊かな器が棚に並ぶ
ひと口を大切に味わいたくなるごはんプレート

「今日のごはんプレート」(1100円)
こちらを訪れるなら、ぜひいただきたいのが「今日のごはんプレート」です。 玄米ご飯とメインの肉料理、旬野菜による5種のおかず、サラダを盛り付けたプレートで、内容は日によって変わります。 この日は、ミートボールのトマトカレー煮をメインに、ズッキーニのコロッケ、キャベツオムレツ、冬瓜と茄子とかぼちゃの炊き合わせ、卯の花煮、人参と白菜のゴマ和えといったラインナップ。 それぞれの野菜がほど良く煮込まれた炊き合わせ、薄い衣でさっくりと揚げたコロッケなど、どの料理もひと口食べれば丁寧につくられたことが感じられる、素材を生かした滋味深い味わいです。 営業時間中はいつでも注文できますが、1日20食限定なので早めの来店がおすすめ。 15時以降には、京都で人気のブーランジェリー「HANAKAGO」のパンをスープと味わうパンプレートなど、軽食も登場します。
自家製スイーツや気鋭の焙煎士によるコーヒーも

「チーズケーキ シブースト仕立て」(500円)
スイーツは定番のガトーショコラやチーズケーキに、旬の果物を使うフルーツタルトやヌガーグラッセなど季節替わりのケーキもそろいます。 「チーズケーキ シブースト仕立て」は、濃厚なチーズスフレの上に口どけ良いカスタードムースを重ね表面をパリパリにキャラメリゼしたケーキです。 2層の生地の間に挟むマーマレードが爽やかなアクセントとなって、大きめの1カットでボリュームがありますが、ペロリと食べてしまえそう。

「カフェモカ」(530円)独特の質感とシルエットに惹かれる器は陶芸作家・明主航さんによるもの
アメリカーノでシンプルに味わう「ブレンドコーヒー」(450円)をはじめ、コクと苦味がしっかりとありながら後味すっきりのコーヒーも、食後の一杯やスイーツと一緒にぜひ味わってみてください。 コク深い味わいは、「カフェモカ」などミルクを加えるメニューにもよく合います。
静かに流れていく時間に癒される場所

岡崎疎水に面した窓から望む景色も大きな魅力です。 夏の新緑はもちろん、桜が咲き誇る春や木々の葉が色づく秋、侘びしい風情漂う冬と、1年を通して四季折々の景色を見ることができます。 食材を生かす一品を味わい、目の前に広がる風景から季節の移ろいを心静かに感じる時間。 帰る頃には、来た時よりも少し心に余裕が生まれているかもしれません。 何かと慌ただしい日常の小休憩に、ぜひ訪れてみてください。

mement mori
メメントモリ
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岩永 茜 写真:マツダナオキ
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