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2017.04.27
ふわふわ食感の和スイーツから絶品おやつパンまで♪奈良・大和高原スイーツ4選
奈良県と三重県との県境にあたる、奈良北東あたり。宇陀市・山添村・曽爾村・御杖村・東吉野村による大和高原は、自然豊かな懐かしい風景だけでなく独自の食文化があります。伝統の甘いものから、地域素材を使ったおやつ感覚のパンまで。どれも、ていねいな味わいが魅力です。

ふわふわ食感で全国にファンを持つ、老舗和菓子店「松月堂」の「きみごろも」

総本山長谷寺御用達で全国菓子大博覧会金賞を何度も受賞している「きみごろも」
重要伝統的建造物群保存地区の宇陀松山。戦国時代からといわれる古い町並みを歩くと、当時貴重だった薬問屋に、築100年以上の町家が残るなど城下町としての面影があり、時間が止まったような静寂な雰囲気に魅かれます。 中心となる松山通りある「松月堂」は、創業100年以上の歴史を持つ老舗和菓子店。地元の祭りや歳時といったハレの日に必要な和菓子に、うぐいす餅や草餅、くずまんじゅうといった季節の和菓子を提供し、宇陀の家族団らんに欠かせないお店の一つです。 銘菓の「きみごろも」(118円)は、洋菓子のようなふわふわ食感が話題となり、全国にファンを広げている和菓子。卵の白身を泡立てて砂糖と寒天、少しのハチミツで仕上げた淡雪かんを、黄身で包み焼いて、1度に40個ほどを一つひとつ丁寧に、3代目と次期店主となる息子さんとともにつくり続けています。

宇陀きみごろも本舗 松月堂
ショウゲツドウ

ハード系から甘いおやつ系まで種類豊富な「お米の館」の米粉パン

甘さ控えめのおやつ時間に人気の3種。左から「さくらあんぱん」「クリームパン」「米粉スコーンブルーベリー&チーズ」
春は花々が美しく咲く曽爾高原へ向かう道の途中にある「曽爾高原ファームガーデン」。隣接する曽爾高原温泉「お亀の湯」が人気の高原リゾート内には、2017年にオープン12周年を迎えた米粉を使うパン屋さん「お米の館」があります。 店内に入れば、ハード系から惣菜系、甘いおやつ系まで、20~30種類が並べられ、食欲をそそる焼きたてパンの香りに包まれます。朝7時から準備して焼きたてを工房から店頭へ。3時のおやつに人気なのは、濃厚な味わいのクリームをたっぷり包み込んだ「クリームパン」(160円)。 ハワイのダイヤモンドヘッドマーケット&グリルのスコーンに衝撃を受けて生まれた「米粉スコーンブルーベリー&チーズ」(220円)や、毎年好評の期間限定パン「さくらあんぱん」(160円/3月~5月末までの販売)もおすすめ。

お米の館
おこめのやかた

旬の味をギュッと詰め込んだ「布目の里」の焼きたて手づくりスイーツ

時計まわりに「ガトーショコラ」(350円)、「限定いちごロール」(350円)、「チーズケーキ」(350円)、「限定いちごタルト」(420円)、「限定いちごの焼タルト」(380円)、「限定ゆずのチーズタルト」(380円)真ん中は「なめらかプリン」(170円)
大和高原の最北端にある山添村は、高原独特の気候で野菜をはじめ果実などおいしい食材の宝庫。協力農家とともに育てられた季節の採れたて野菜などが並ぶ直売所に、その素材を使うパン工房やカフェを併設する複合施設が「布目の里」です。 アヒルや山羊も飼われている自然豊かな場所に建つ一軒家は、ドライブの休憩所としての使う観光者が多く、地元の人々も買い求める種類豊富なスイーツがあります。 地元産の卵や、大和高原名阪国道の新名所「針テラスベリーファーム」の苺など、近隣のおいしいものを取り入れて作るケーキやプリンは、常時5種以上。週末は、シュークリームやサンドウィッチなども加わり、時には新メニューが登場するそうですよ。

コクのあるあひるの卵を使うマドレーヌが新登場

布目の里
ぬのめのさと

週末だけの天然酵母パン屋さん「自然酵房 麦笑」で味わう、素朴で滋味深いパン

東吉野村の有機無農薬栽培のよもぎ粉を練り込む「深吉野よもぎロール」(280円)、「ショコラクランベリー」(240円)、「クランベリーとクリームチーズのフランス」(240円)「あんこバターフランス」(160円)
山間を清流・丹生川(高見川)が流れる東吉野村には、水一切を司る神様で水利の神として、また雨の神として信仰されてきた「丹生川上神社」があります。 森林に囲まれた神社の近くに、「自然酵房 麦笑」の店を構えたのが2015年の秋のこと。大阪から家族とともに移住した店主は「酵母が育ちやすい気候や澄んだ空気、そして、水。とくに水の神様を祀る神社の近くなのでここへ」と話します。

料理の味を引き立てる、カンパーニュなどの食事パンがおいしく、その生地を使う甘いパンも人気
噛めば噛むほど旨味と甘味のあるパンを、常時約20種ほど販売。中でもイチオシは「麦笑バゲット」。石臼挽きの国産全粒粉・小麦粉といった数種類の小麦粉を使い3日間低温発酵、ゲランドの塩が決め手で、日々風味が増し味わい深くなるモチモチした食感の個性派です。 お店は、築100年以上の古民家を入って右側でパンを買うことができ、左側の座敷席で飲み物と一緒に味わうこともできますよ。天気が良い日は、縁側に座ってのんびり過ごすのもよさそうですね。

自然酵房 麦笑
しぜんこうぼうむぎわら
いかがでしたか?大和高原には、自然とともに楽しみたいお店がいろいろあります。自分だけのお気に入りを見つけて、気分転換に出かけてみてください。
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土井 淑子 写真:鈴木 誠一
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