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2022.10.23
かまどで炊く白ごはんと奈良食材で彩られた定食がいただける、ならまちの「鹿の舟 竈」
奈良の魅力を発信する複合施設「鹿の舟」。かまどごはんがいただける食堂「竈(かまど)」、奈良食材を使ったスイーツやドリンクを提供するティールーム「囀(さえずり)」、ならまちに関する書籍を閲覧できる読書室を備えた奈良町南観光案内所「繭(まゆ)」の3施設で構成されています。今回メインで紹介するのは「竈」。その名の通り、伝統的な竈で炊く、ふっくらツヤツヤの白ごはんを主役に、奈良のおいしいものが味わえます。
ならまち散策の要になる情報発信スポット
近鉄奈良駅から徒歩20分、奈良交通バス田中町停留所の目の前にある「鹿の舟」。駐車場を囲むように「竈」「繭」「囀」が並んでいます。
「鹿の舟 竈」に入り、まず目につくのは竈。薪をくべて炊く羽釜が3つ並んでいます。羽釜は5升炊きですが、余裕をもって2升ずつ炊くことでふっくら仕上がるそう。薪の香りが漂う空間で、奈良産のお米を堪能できます。
主役のかまどごはんを引き立てるおかずが多彩
季節の天ぷら定食1800円
定食メニューは、隔週で入れ替わる季節の天ぷら5品とおかず3品にごはん、みそしる、香の物がついた季節の天ぷら定食、月替わりの定食、天丼セット(各1800円)の3種類。 ごはんはおかわり自由なので、大和牛のしぐれ煮(380円)や奈良漬け(160円)、吉野梅の梅干し(100円)、月ヶ瀬のしいたけの佃煮(100円)など、奈良食材をつかったごはんのお供を追加して、もっちり甘いごはんをお腹いっぱいになるまで満喫しましょう。
奈良産の食材や台所道具が並ぶグロサリーを併設
実はここ「鹿の舟」をプロデュースしているのは、奈良市法蓮町にある人気カフェ「くるみの木」。約40年にわたり、変わらないスタイルで提供し続けているランチや自家製のデザート、そして使い勝手がいい衣食住の生活道具にはファンが多く、県外からも多くの人が集まります。
そんな奈良に根を張り長く愛されている「くるみの木」がセレクトした、奈良産を中心とした食材や調味料、ごはんをおいしく食べるための台所道具をあれこれ取りそろえています。 定食で使われているみそやしょうゆ、豆腐、お茶なども販売しているので、気に入った味をそのまま自宅に持ち帰れるのも魅力です。
食後はティールーム「鹿の舟 囀」で自家製デザートと和紅茶を
「竈」で提供しているのは昼ごはんのみ。食後は、緑いっぱいの庭や自家菜園を抜けた場所にあるティールーム「囀」でティータイムを。 こちらでは自家製のスイーツと有機紅茶、フレーバーティー、クラフトコーラなどが味わえます。
大和茶のバスクチーズケーキ715円、有機紅茶715円
1年を通して人気なのが、奈良・月ヶ瀬の「ティーファーム井ノ倉」の大和茶とクリームチーズでつくる大和茶のバスクチーズケーキ。表面は香ばしく、中はしっとり。希少な大和茶は、チーズに負けない風味があり、お茶らしい味がしっかり伝わってきます。 紅茶は囀オリジナル。奈良・月ヶ瀬で栽培された大和茶の一種「やまとみどり」という茶葉で有機和紅茶をつくっています。さっぱりしていて渋みが少なく、さわやかな香りが特徴で、濃厚なスイーツとの相性もバツグンです。
伝統的な生活文化が今も色濃く残るならまち。「鹿の舟」は、そんな奈良町の魅力を食を通して感じられる場所です。はじめてならまちを散策する人にぜひ訪れて欲しい、情報発信スポットです。
鹿の舟 竈
しかのふね かまど
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西 倫世 撮影/保志俊平
Writer
西 倫世
関西を中心に雑誌やWEBで旅・グルメ・トレンド情報に関する記事を発信。ラジオ番組への情報提供も担当
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