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2025.10.16
三軒茶屋に築70年以上の長屋を再生したコーヒーショップがオープン。「SAMAA_」で新しいコーヒー体験を
三軒茶屋の閑静な住宅街にコーヒーショップ「SAMAA_(サマア)」が2025年10月1日にオープン。築70年以上の長屋を再生した空間で、むぎゅっともちもち食感のベーグルとインドネシアの文化に触れられるコーヒーの味を体験できます。ゆっくりと流れる居心地のよい時間が日常の疲れを癒してくれますよ。
サステナビリティを意識したカフェ

静かな住宅街にひっそりとオープンしたコーヒーショップ
東急田園都市線・三軒茶屋駅より徒歩9分。三軒茶屋病院や世田谷警察署前の交差点から、一歩入った路地を駒沢大学駅方面にまっすぐ歩いて行くと、左手に見えてくる長屋がコーヒーショップ「SAMAA_」です。 こちらは、ブルーボトルコーヒーで、10年間バリスタ・ブランドキュレーターに従事した経験を持つ村上雄一さんと、インドネシア人のエドガー・ホンゴーさんが共同で営むお店。店内では、抽出家が監修するコーヒーメニューやインドネシアの伝統飲料ジャムウを使用したドリンクのほか、池ノ上にあるパン屋さん「étéco bread(エテコ ブレッド)」がSAMAA_のために開発したベーグルを楽しむことができます。

“余白”を意味するSAMAA_のアンダーバーは仕事と日常の間にある場所(余白)を豊かにする意味が込められている
「SAMAA_(サマア)」はインドネシア語で、“お互い様”を表現する「サマサマ」からインスピレーションを得た造語。ポジティブな意味で使われることから店名に決めたのだそう。
築70年以上の長屋をモダンにリノベーション

家具に使用する木の端材やプラスチックはインドネシアの企業や静岡のオーダー家具店によりアップサイクル
内装は築70年以上の長屋を解体するのではなく現状ある骨組みを活かしながら改修。持続可能な建築として再生しています。店内にはロングカウンターを設置し、バリスタがコーヒーを作る場面を間近に見れるなど、親しみやすく開放的な空間造りを意識しています。 イートインスペースは、小人数で利用できるテーブル席や大人数で会話できる大テーブルが中央に。いつも人々が集まれる心地よい空間の中、カフェタイムを楽しむことができます。

元々存在していた天井を抜くことにより開放感がある空間に Photo by Shin Hamada
池ノ上「étéco bread」監修のベーグル

上段左から「セサミ(528円)」、「セサミクランベリー(704円)」、「コーンハーブ(418円)」、「レモン(418円)」、「大麦(330円)」、「プレーン(330円)」、下段左、「レモン(418円)」、「セサミクランベリー(704円)」
店内では、世田谷区代沢にあるベーカリーショップ「étéco bread」がSAMAA_のために開発したベーグルをドリンクと合わせて楽しむことができます。香ばしいライ麦と爽やかな酸味のサワー種を使った密度ある食感が特徴のベーグルは、季節限定、定番を合わせて6種類あり、イートインやテイクアウトをすることもできます。
コーヒーと相性の良いベーグルオープンサンドイッチ

「サーモンクリームチーズ」(1320円)
「étéco bread」自慢のベーグルを使用した3種類のオープンサンドイッチが店内限定で味わえます。「サーモンクリームチーズ」は、半分にカットしたレモンのベーグルをベースに、スモークサーモンやクリームチーズをのせたサンドイッチ。フォークとナイフでいただきます。 なめらかなクリームチーズのコクとサーモンの旨みがよく合いますね。トッピングのポーチドエッグにナイフを入れると、とろ~り黄身があふれ出します。サラダ感覚で食べ応えのあるお食事サンドイッチを朝食や軽食にどうぞ。

「あん焦がしバター」(770円)
カフェタイムをゆっくりと楽しみたいなら「あん焦がしバター」はいかが。セサミクランベリーのベーグルの上に、北海道産のあんこ、キャラメリゼしたバターと混ぜ合わせたホイップ、ナッツがのったスイーツ系のオープンサンドイッチです。 もっちりしたベーグルに濃厚な甘みのあんことバターの甘塩っぱさがたまりません。香ばしさとフルーティーな味わいのバランスが楽しめますよ。
豊富な抽出方法のコーヒーメニューが楽しめる

「TINY RITUAL (中煎り)」(660円)
ハンドドリップで淹れるブレンドコーヒーは、「WELCOME STRANGERS(浅煎り)」、「TINY RITUAL (中煎り)」、「NEW HORIZON (深煎り)」から選択できます。フルーティーで朝飲むのにぴったりな浅煎りやロブスタを20%ブレンドした深煎りコーヒー、中煎りの「TINY RITUAL」は、ブラジル、グアテマラ、コロンビアをブレンドした酸味、甘み、コクの調和がとれた毎日飲んでも飲み飽きないブレンドです。 コーヒー監修は、ブルーボトルコーヒー初代トレーナーや西荻窪の日本茶専門「Satén japanese tea」に従事していた抽出家の藤岡響さんが担当。店内では3種類のオリジナルブレンドのほか、エスプレッソを使用したカプチーノやカフェラテ、トルコ式のイブリックなど豊富な抽出方法のコーヒーメニューが楽しめます。ぜひその日の気分で選んでみて。

コーヒーを1000回分くらいいれられるギリシャ製のコーヒーフィルターを使用している
シルキーで口当たりなめらかなミルクブリュー

「スーパーミルクブリュー」(1320円)
SAMAA_を訪れたらぜひ飲んでいただきたいのが、オリジナルの「スーパーミルクブリュー」。一般的なミルクブリューは、ミルクにコーヒー豆を浸して長時間抽出する作り方をしますが、超音波ミキサーで抽出するとわずか1分でミルクブリューが完成するのだそう。 超音波で抽出したミルクブリューは舌触りもシルキーになり、まるでリキュールを入れていないカルーアミルクのようなうっとりする上品な味わい。コーヒーが苦手な方やカフェオレが好きな方は特におすすめですよ。

超音波ミキサーで抽出しているミルクブリュー
インドネシアの伝統的な飲み物「ジャムウ」

「ジャムウショット」(770円)
インドネシアの文化に触れられる「ジャムウ」も、SAMAA_こだわりのドリンクです。 日本ではあまり聞きなれないジャムウは、インドネシアでは薬草などで作られる漢方薬のような民間医療薬。SAMAA_では、ターメリックやタマリンド、生姜、レモングラス、ガランガルなどの8種の食材をシロップで作って提供しています。 エスプレッソショットのように少量で、まるでジュースのように飲みやすいのが特徴です。少し疲れている時に飲むのに最適。ほかではなかなか巡り合えないジャムウでインドネシアの文化に触れてみませんか。
SAMAA_オリジナルグッズの販売

SAMAA_のロゴが入ったオリジナルグッズの販売もしています。タンブラーやステンレスボトル、店内でコーヒーを注文した時に提供される鹿児島県の土で作った地元の職人による器も購入できます。 今後は、バリ島やジャカルタなどアジア都市部への展開を予定しているのだそう。駅前の喧騒を離れてゆっくりと過ごしてみませんか。

左上「CAP」(4620円)、左下「犬用クッキー(パンプキン、スイートポテト)」(各1200円)、右上「タンブラー(4400円)、キッズボトル(5500円)、WIDE MOUTH BOTTLE(6490円)」、右下「バンダナ」(2200円)

SAMAA_
サマア
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南森エレナ
Writer
スイーツコンシェルジュ 南森エレナ

テレビ局や大手旅行会社などの勤務を経て雑誌やwebで執筆するライター。カフェめぐりと旅行が趣味
【連載】東京カフェ・スイーツニュース

日本スイーツ協会認定のスイーツコンシェルジュ南森エレナさんがいま気になる東京のカフェ・スイーツをご紹介。心躍る見た目はもちろん、味もお墨付きのキュートなスイーツをめしあがれ♪
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