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2016.06.09
お腹いっぱいになる、野菜づくしのコースランチ。仙台の農家直営レストラン「もろやファームキッチン」
「もろやファームキッチン」は、仙台で大人気の農家レストラン。年間150種もの野菜を作るオーナーが、低農薬栽培の自家製野菜をたっぷり盛り込んだ野菜創作料理をふるまいます。
地下鉄荒井駅の目の前にリニューアルオープン
2015年12月に開業したばかりの地下鉄東西線荒井駅へは、仙台駅から地下鉄で約20分。南2出口を出てすぐ右手に見えるコンクリート打ちっぱなしのスタイリッシュなビルの2階に「もろやファームキッチン」はあります。 真新しい店内は、木製のテーブルやいすのほかにも、照明やキッチンカウンターにも木材をあしらい、明るく落ちつける空間です。
仙台市中心部から約6kmの場所にあり、広大な平野に田畑が広がる荒井地区は、地下鉄東西線の開業で急激に開発が進む注目エリア。この地で江戸時代から9代続く農家が営む「もろやファームキッチン」は、2015年12月にリニューアルオープンしてこのビルに移る以前から、手の込んだ野菜創作料理が味わえると話題のお店でした。
料理に使う野菜やお米は、そのほとんどが自家製。オーナーの萱場市子さんは、広大な田畑で年間約150もの品種を育てるという、まさに野菜を知り尽くしたプロ。例えば大根は、漬物やサラダ、煮物など、それぞれの調理でいちばん味が引き立つ品種ごとに、土や水やりを調整しながら育てているという徹底振りです。
「畑の一年を味わう」がコンセプトの野菜料理
訪れる人のほとんどがオーダーするという「旬野菜のランチコース」(要予約、1728円)は、季節ごとの野菜をふんだんに盛り込んだ、食べごたえのあるメニューです。「畑の一年を伝えたい」との思いをこめたメニューは、野菜の種を畑にまく段階から、収穫後にどのように調理するのかを考えているのだそう。前菜やサラダ、漬物など約10品もの野菜料理が並び、季節によっては20種以上の野菜を使うこともあります。 甘みの強い仙台曲がりねぎなどの伝統野菜や、花のつぼみをギュッと集めたような形をしたイタリア生まれのロマネスコなど、日本では珍しい野菜、さらには新しい品種の野菜を積極的に取り入れ、繊細な料理に仕立てています。
目にも楽しい、野菜創作料理の数々
この日の前菜で特に色鮮やかな赤色が目をひくのは、「紅ロマン大根の生春巻」。水菜やプンタレッラ、アスパラ菜、チーズ、ハムを、新品種の紅ロマン大根のスライスでくるりと巻いてあり、野菜それぞれのみずみずしい食感が心地よい歯ざわりとして楽しめます。ココット皿に盛り付けたのは「仙台曲がりねぎとベビーホタテのアヒージョ」。伝統野菜の仙台曲がりねぎは甘みが強く、熱を加えるとトロトロの食感に。
そのほかにも、じゃがいもとネギの青い部分を揚げて薬味がわりに乗せた「仙台曲がりねぎの一本焼き」など、ひと手間をおしまずていねいに作られた野菜創作料理がたくさん。量はしっかりあるけれど、野菜が主役なのでお腹は心地よい満足感で満たされます。「旬野菜のランチコース」は月替わりで内容が変わるので、毎月通うという楽しみも。
また、お店に入ってすぐの小さな販売スペースには、自家製の野菜が並びます。店頭で販売している季節の自家製野菜を購入し、野菜レシピをあれこれ考えてみるのも楽しそう。ショーケースには野菜たっぷりのキッシュなどのお惣菜、自家製の黒胡麻豆腐が並び、テイクアウトのみで立ち寄ることもできます。 野菜のプロが腕を振るう「もろやファームキッチン」で、身も心も健やかになれる野菜料理を味わってみませんか?
もろやファームキッチン
宮城県 仙台市若林区荒井字東87-2 ヤマカビル2F
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神尾夏奈子 写真:板元義和
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