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2023.02.20
猫アイテムも♪ 伝統ある和紙で1点ずつ手づくりする和文具ブランド「京都烏丸六七堂」
重要無形文化財に指定される美濃和紙をはじめ、黒谷和紙、越前和紙など古来受け継がれてきた和紙の仕入れや販売を手がける老舗「上村紙(うえむらかみ)」。長年培ってきた審美眼を生かし、日本の四季や風習をモチーフに貼り絵の手法を使って表現する和文具ブランド「京都烏丸六七堂」(きょうとからすまろくひちどう)が注目を集めています。和紙ならではの風合いの良さと遊びゴコロが光る和モダンなアイテムを手に取ってみては。
創業110余年、紙の老舗の新展開
京都文化博物館「楽紙舘」内の販売コーナー
1912(明治45)年、きものを包む文庫紙(たとう紙)や呉服札紙を扱う店としてスタートした上村紙が、創業以来育んできた経験と技、伝統を礎に、紙の未来のかたちを提案する新ブランド「京都烏丸六七堂」。伝統の「和紙」と現代の感性とを融合させた個性的な和文具をつくっています。ブランドの名は、京都の南北を走る烏丸通、東西を走る六条通と七条通の間に本社があることが由来。現在はオンラインショップのほか、京都文化博物館内の直営店「楽紙舘」に京都烏丸六七堂のコーナーがありますが、今後は京都市内にアンテナショップもオープンするそうです。
楽紙舘の店内に浮かぶ紙風船も京都烏丸六七堂のアイテム
6つの産地から仕入れる和紙を使用
アイテムごとに異なる猫たちの豊かな表情になごむ
和文具づくりに使うのは、黒谷和紙(京都)、越前和紙(福井)、伊予和紙(愛媛)、美濃和紙(岐阜)、阿波和紙(徳島)、八尾和紙(富山)の6つの産地から取り寄せる和紙。風合いの異なる和紙を一枚一枚手作業で貼り合わせ、一筆箋、はがき、ぽち袋、二つ折りカードといった和文具に仕立てています。実用性はもちろんのこと、デザイン性の高さも魅力。日本では奈良時代に書物をネズミから守るために飼われていたのが始まりで、人間との付き合いの長い「猫」のデザインもバラエティ豊かにそろいます。
動かして楽しい「動物くるくるカード」
「動物くるくるカード」各770円は全12種。どんなことわざを表現しているか当ててみて
「猫の手も借りたい」「猿も木から落ちる」など、古くから伝わることわざには動物が登場するものもたくさんあります。それらのことばを色鮮やかな和紙を使って表現したのが、「動物くるくるカード」。徳島の阿波和紙をベースに貼り絵の部分に阿波和紙や美濃和紙を使用し、カードに付いたパーツをくるくると回して遊べる仕掛けになっています。
写真左から、「猫に小判」、「窮鼠猫を噛む」、「猫の手も借りたい」
カードに付いたパーツを回すと、ことわざ通りのシーンに
お家に備えておきたいアイテム
デザインに合わせた色の紙箱入り「一筆箋」各2200円
美濃和紙をベースに、デザインによって異なる和紙を貼り合わせた一筆箋やぽち袋も。温泉に浸かってほっこりするニホンザル、月見うさぎ、梅にうぐいす、京野菜など、絵柄から日本の豊かな四季を感じることができます。また、狸のように人間に化けたり、手ぬぐいを被って踊ったりとミステリアスな昔話も語り継がれる「化け猫」をモチーフにしたものなど日本の「おばけ」シリーズも。アイテムそれぞれに風習や言葉についての説明書きが添えられているのも楽しみのひとつです。
「ぽち袋」全47種は300円~
「二つ折りカード」各880円
おみくじ付きの「張り子」
「張り子(おみくじ付き)」1650円~
日本に古くから伝わる郷土玩具「張り子」は、猫、柴犬、蛙のほか、かもめ、鮪(まぐろ)、だるまなど全14種。一部に阿波和紙を使っていて、張り子の中には京都・東山にある満足稲荷神社で祈祷してもらったおみくじが入っています。おみくじを引いたあとは、窓辺やお気に入りの場所に飾るのもおすすめ。ちなみに、黒猫は魔除けや厄除け、幸運や商売繁盛のシンボルでもあるそうですよ。
京都烏丸六七堂の和文具は、和紙ならではの手ざわりや風合いの良さ、奥ゆかしい色彩をまとい、あたたかみが感じられるものばかり。 伝えたい気持ちを、きっと相手の心に届けてくれますよ。
京都烏丸六七堂(京都 楽紙舘内)
キョウトカラスマロクヒチドウ、キョウトラクシカンナイ
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佐藤理菜子 撮影:小川康貴
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