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2023.10.03
京都よりみちこみち 桂川〜竹林の道【前編】
平安時代から風光明媚な景勝地として知られてきた嵐山。天皇や貴族たちは、舟遊びを楽しみ、秋の夜には月を愛でました。この秋は、賑やかなメインストリートを離れて、昔ながらの野趣あふれる嵐山の自然美をたっぷりと満喫してみませんか。
美しい嵐山の自然のなかで日本の美術と文化を発信「福田美術館」
秋色に包まれた庭園と命が宿り燃える朱色の襖絵
嵐山の彩色を映し出す幽玄の美「まる窓の部屋」
昭和の大映画スター大河内傳次郎の愛した庭園
水辺の秋景色を楽しむ、渡月橋から始まる桂川さんぽ
嵐山を訪れる誰もが目にする風景といえば桂川とそこに架かる渡月橋。鎌倉時代に川で舟遊びを楽しんでいた亀山天皇が、「月が橋を渡っているようだ」と讃えたことから、渡月橋と呼ばれるようになったそう。天皇お墨付きの美景を堪能したら、川の遊歩道に沿って上流へと向かいましょう。
美しい嵐山の自然のなかで日本の美術と文化を発信「福田美術館」
江戸時代から近代にかけての京都画壇の作品を中心に、約1800点を収蔵する「福田美術館」。館内は伝統的な京町家のエッセンスを取り入れ和を意識した空間になっています。貴重なコレクションをしっかり守るという覚悟を込めて、展示室は「蔵」をイメージして設計しているのだとか。
この秋の特別展は、2023年10月18日~ 2024年1月8日まで嵯峨嵐山文華館と共同開催され、伊藤若冲や葛飾北斎をはじめ、愛らしい動物画を描いた長沢芦雪らの江戸絵画の魅力を紹介しています。
福田美術館
ふくだびじゅつかん
秋色に包まれた庭園と命が宿り燃える朱色の襖絵
苔むす獅子岩は仏の強さと威厳を象徴(左)
「宝厳院」は、室町時代に創建された天龍寺の塔頭寺院。紅葉に覆われた参道にたたずむ茅葺門をくぐり境内へ。「獅子吼(ししく)の庭」は江戸時代のガイドブック『都林泉名勝図会』にも紹介された歴史ある名庭で、仏の教えを声高らかに説く堂々たる獅子岩は見逃さずに。
本堂の襖絵『風河燦燦三三自在』には観音様が変化した33人の老若男女が。朱色と群青の対比が印象的です。
宝厳院
ホウゴンイン
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戸塚江里子、写真:小川康貴、編集:ことりっぷ編集部
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