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2023.10.03
京都よりみちこみち 桂川〜竹林の道【前編】
平安時代から風光明媚な景勝地として知られてきた嵐山。天皇や貴族たちは、舟遊びを楽しみ、秋の夜には月を愛でました。この秋は、賑やかなメインストリートを離れて、昔ながらの野趣あふれる嵐山の自然美をたっぷりと満喫してみませんか。
美しい嵐山の自然のなかで日本の美術と文化を発信「福田美術館」
秋色に包まれた庭園と命が宿り燃える朱色の襖絵
嵐山の彩色を映し出す幽玄の美「まる窓の部屋」
昭和の大映画スター大河内傳次郎の愛した庭園
嵐山の彩色を映し出す幽玄の美「まる窓の部屋」
嵐山祐斎亭の名を広く知らしめた「まる窓の部屋」。嵐山の風景を望む丸い窓が3つ、ポンポンポンと並ぶ。机に映る丸い形のリフレクションも斬新
桂川のさらに上流へ向かうと、水の色は深い翠色に、人影はまばらに。川岸を離れ、山道を登り始めると2~3分で「嵐山祐斎亭」に到着します。山からのアングルと、趣向を凝らした仕掛けで嵐山の大自然が実感できる人気の映えスポットです。
祐斎さんは、黄櫨染(こうろぜん)という天皇だけが着られる染技法の研究家として知られている大家。ギャラリーには多彩な作品が展示され、染色体験もできる
「お抹茶とお菓子」1000円は絶景テラスで。添えられたお菓子は嵐山老松の「御所車」
「まる窓の部屋」はもちろん、水盤に波紋を作りゆらめく風景を楽しむ「水鏡」、山の斜面に設けられた縁側「絶景テラス」など、嵐山の自然と愉快に遊べる仕掛けがたっぷりあります。
錦の紅葉に覆われた「嵐山祐斎亭」の絶景テラスで保津川下りの舟を発見。山と水辺の風景が一度に見られるのが嵐山の醍醐味です。 「嵐山祐斎亭」はシーズン中は予約制になります。必ず事前に公式HPやSNSを確認しておでかけしてくださいね。
「嵐山 祐斎亭」の記事はこちらから
嵐山 祐斎亭
アラシヤマ ユウサイテイ
祐斎亭を後にしたら、そのまま山道を登り嵐山公園へ。展望台からは保津峡を走るトロッコ列車や、保津川下りの舟が見えることもあります。
昭和の大映画スター大河内傳次郎の愛した庭園
山荘の中心となる大乗閣。寝殿造、書院造、数寄屋造、民家という日本の住宅様式をすべて取り込んだスタイル
続いては、京都らしい秋の風情を味わえる「大河内山荘庭園」をご紹介。静かな落ち着きのある日本庭園をそぞろ歩きしましょう。
高台にある東屋からは、東山の峰々が一望できます。真正面にそびえる霊峰比叡山は、朝や夕方に、その姿が七色に変化するのだそう。
大河内山荘庭園
オオコウチサンソウテイエン
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戸塚江里子、写真:小川康貴、編集:ことりっぷ編集部
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