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2025.05.26
北鎌倉の古刹「長寿寺」で庭を眺めて心穏やかに過ごすひととき♪アジサイが見頃を迎えた春の特別拝観
北鎌倉の山あいに静かにたたずむ「長寿寺」では春の特別拝観が開催されています。普段は入ることのできない書院や小方丈が解放され、京都の庭師が手入れをする美しい枯山水の庭を、緋毛氈に座って眺める静かな時間を過ごせます。観音堂や竹林、アジサイの小径の散策も楽しい境内をご紹介します。
急な階段の向こうに見え隠れする茅葺きの山門

北鎌倉駅から徒歩8約
臨済宗建長寺の塔頭(たっちゅう)寺院の「長寿寺」は室町幕府の初代将軍として知られる足利尊氏が創建し、古先印禅師が開山したお寺です。階段を上った先には風情のある茅葺きの山門があり、その奥に美しい庭のある境内が広がります。
山門正面の本堂
まずは観音菩薩を祀った本堂でお参りを。靴を脱いで畳敷きの本堂にあがるだけでもこれまでの穢れが清められ、心が素直になっていくのを感じますよ。
小鳥のさえずりだけが響き渡る静けさ
書院から観音堂側を眺める
お参りを済ませたら廊下沿いに書院へと進みます。ここから先の書院や小方丈には、緋毛氈が敷かれ、座ってお庭を拝観することができます。 書院からは観音堂側の庭を望みます。この時期はモミジが枝葉をのばし、緑があざやかです。
小方丈までは回廊を進む
書院からさらに進むと小方丈へとつながります。小方丈では京都の庭師が手入れをする見事な枯山水の庭を眺めます。箒目(ほうきめ)と呼ばれる白色の砂で水面を表した模様が、この時期は涼やかに目に映ります。
小方丈からの庭の眺め
禅の教えを少しだけ心にとめて
後方にはイス席あり座りやすい方が選べる
軸にかけられているのは「一圓相」という禅宗の教えです。力強い一筆書きで描いた円の意味は深く、無心になる、空になる、といった意味もあるそうです。実際に見るときっと何か感じるものがありますよ。
手入れの行き届いたお庭の散策
美しい観音堂
小方丈で静かな時間を過ごした後は、ぜひお庭の散策へ。書院から眺めた観音堂も茅葺で観音様が祀られています。
観音堂の裏手の小径
観音堂の裏手には木々が生い茂り、木陰となった木の根元には美しい苔が絨毯のように広がります。さらに階段をのぼると足利尊氏の墓があり、遺髪がおさめられています。
鎌倉独特の『やぐら』と呼ばれる岩肌に空いた洞穴の墓
美しい竹林とモミジ、アジサイの競演
竹林の中の小径
小径を進むと見えてくるのは竹林です。境内は奥行きがあり、この時期は竹林とモミジが勢いよく枝葉をのばす中に、アジサイが咲きそろいます。竹林のさらに奥にもアジサイが自生していて、ピンクや青色の花が山肌を彩ります。
散策路にはポピュラーなホンアジサイからガクアジサイなど種類様々。この時期ならではの風情を楽しむ素敵な散策路です。
アジサイの小径
北鎌倉の自然を感じる春と秋の特別拝観
散策路から眺める小方丈
長寿寺は通常は閉門していて、拝観できるのは春と秋の決められた拝観日だけです。事前に拝観日を確認してお出かけくださいね。
長寿寺
チョウジュジ
0467-22-2147
【春と秋の特別拝観】
4・5月は金~日曜と祝日 6月は水~日曜と祝日
10~11月22日までは金~日曜と祝日 11月23日~12月7日までは毎日
時間はいずれも10:00~15:00 ※雨天中止
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Writer
高橋茉弓

おやつの時間を何よりも大切にするライター&カメラマン。波の音とカフェがあればそれで幸せ。
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