前日の弥山とは大違いの、外国人はおろか、人っ子ひとり居ない道を、馬酔木の香りに酔いしれながら、古鷹山に向かって上っていたら、山頂から「貴様と俺とは同期の桜♪?」の美声が。
頭のおかしな人が山頂にいて、襲われたらどうしよう?と思いましたが、しばらくしてすれ違った方は、とてもまともそうな方で、軽装で走られていきました。良かった。
古鷹山は海軍兵学校の生徒たちが、鍛練のために登った山。16,7才の男子高校生たち、それも、勉強オタクのもやしや、過保護なマザコンなどではなく、昭和の軍国少年たち。そんな人たちの鍛練の山に、この私が登れるの?ちょっと考えれば分かるのに、古鷹山の山頂で初めて、この疑問に直面してしまい、その先の行程、特に下りは、かなり不安だったけれど、何とか今日も無事下山出来て良かったです。
ぼやぼや普通の学校に行ってから、兵学校に行ったのでは、間に合わない。
親たちも息子をお国に捧げる積もりで、送り出した。
しかし、実際には、間に合わずに生き残り、代わりに5才年上の兄が、22才で戦死。
今も同じ思いの人が、この地球の上にいる。
そんなことを考えながらの登山でした。
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